W 12.05

歴史解釈の枠組み(進歩史観・循環史観)

100 区画
  1. 00

    歴史解釈の枠組み(進歩史観・循環史観) — 概要

    進歩史観・循環史観から唯物史観・文明論・ポストコロニアルまで、歴史をどう解釈するかの枠組みの系譜と論争を見渡す入門ガイド

  2. 01

    歴史観とは何か — 過去を解釈する枠組み

    歴史像と歴史観、世界観との関係、暗黙の前提としての史観、史観の自覚と相対化

  3. 02

    直線と円環 — 時間観の二大類型

    直線的時間と循環的時間、終末へ向かう時間、永劫回帰、時間観と歴史叙述の対応

  4. 03

    進歩史観の系譜 — 前進する歴史という信念

    進歩の観念の成立、完成可能性、啓蒙から19世紀への展開、進歩信仰の絶頂と動揺

  5. 04

    啓蒙主義の歴史観 — 理性による進歩

    コンドルセの人間精神進歩史、テュルゴー、文明化の歴史、迷信からの解放の物語

  6. 05

    ヴォルテールとギボン — 哲学的歴史の誕生

    習俗論、教会史批判、ローマ帝国衰亡史、啓蒙的懐疑と歴史叙述

  7. 06

    ヘーゲルの歴史哲学 — 自由の意識の進歩

    世界精神、理性の狡知、自由の意識の進展としての世界史、東洋から西洋への図式

  8. 07

    マルクスの唯物史観 — 生産様式と歴史の発展

    土台と上部構造、生産力と生産関係の矛盾、階級闘争、社会構成体の継起

  9. 08

    発展段階論 — 五段階図式とその硬直化

    原始共産制から共産主義へ、スターリン時代の公式化、単線的発展の問題、アジア的生産様式論争

  10. 09

    コントの三段階の法則 — 実証主義の歴史観

    神学的・形而上学的・実証的段階、社会物理学、進歩と秩序、実証主義の時代精神

  11. 10

    社会進化論 — スペンサーと適者生存の歴史観

    社会有機体説、単系進化論、モーガンの古代社会、社会ダーウィニズムの政治的利用

  12. 11

    ホイッグ史観 — 現在を正当化する歴史

    自由の漸進的拡大の物語、バターフィールドの批判、勝者中心の遡及的叙述

  13. 12

    文明史観 — 文明の進歩を軸とする叙述

    ギゾーのヨーロッパ文明史、バックルの英国文明史、福沢諭吉の文明論之概略

  14. 13

    循環史観の系譜 — 繰り返す歴史という直観

    興亡の循環、王朝サイクル、有機体的な生成と衰滅、循環論の東西比較

  15. 14

    ポリュビオスの政体循環論 — アナキュクロシス

    王政から衆愚政への循環、混合政体論、ローマの成功の説明、政体論的歴史解釈

  16. 15

    イブン・ハルドゥーンの歴史理論 — アサビーヤの盛衰

    歴史序説、連帯意識の生成と喪失、遊牧民と都市文明の循環、王朝の寿命論

  17. 16

    ヴィーコの新しい学 — 諸民族の共通の歴史過程

    神々の時代・英雄の時代・人間の時代、コルシとリコルシ、詩的知恵、反デカルト主義

  18. 17

    シュペングラーの西洋の没落 — 文化形態学

    文化の有機体的生涯、八つの高度文化、文明化としての没落、相貌学的方法

  19. 18

    トインビーの歴史の研究 — 挑戦と応戦

    文明を単位とする歴史、創造的少数者、内的・外的プロレタリアート、世界国家と高等宗教

  20. 19

    中国の天命思想と王朝循環 — 易姓革命の歴史観

    天命の移動、正史の断代構成、治乱興亡の循環、儒教的歴史批評

  21. 20

    儒教的歴史観 — 鑑としての歴史

    資治通鑑、春秋の筆法、褒貶、正統論、尚古主義、歴史による道徳的裁定

  22. 21

    仏教的時間観と末法思想 — 下降する時間

    劫の宇宙論、正像末の三時、末法到来意識、日本中世の歴史意識への影響

  23. 22

    キリスト教的歴史観 — 摂理と救済の歴史

    アウグスティヌスの神の国、直線的時間の確立、摂理史観、教会史の伝統

  24. 23

    終末論と千年王国 — 歴史の終わりへの期待

    黙示録的歴史観、ヨアキムの三時代説、千年王国運動、世俗化された終末論

  25. 24

    神話的歴史と建国神話 — 起源の物語

    神話と歴史の連続、記紀神話、建国神話の政治機能、神話の歴史化と歴史の神話化

  26. 25

    ルネサンス人文主義の歴史観 — 古代の再生と断絶の自覚

    暗黒の中世という構図、三時代区分の萌芽、ヴァッラの文献批判、歴史叙述の世俗化

  27. 26

    ロマン主義の歴史観 — 民族精神と個性

    フォルクスガイスト、ヘルダーの文化多元論、中世の再評価、国民文学と歴史

  28. 27

    歴史主義 — 個性と発展のドイツ的伝統

    ランケの各時代は神に直結する、個性記述、発展の理念、歴史主義の危機とトレルチ

  29. 28

    実証主義史学の歴史観 — 科学としての歴史への信頼

    事実の確定への専心、法則探求との緊張、客観性の理想、素朴実証主義への批判

  30. 29

    新カント派の歴史論 — 価値と個性記述

    ヴィンデルバントの法則定立と個性記述、リッケルトの価値関係づけ、文化科学の論理

  31. 30

    クローチェの現代史論 — すべての歴史は現代の歴史

    精神の哲学、生きた関心としての歴史、年代記と歴史の区別、自由の物語

  32. 31

    コリングウッドの再演論 — 思考の歴史としての歴史

    歴史の観念、過去の思考の再演、問答の論理、内側からの理解

  33. 32

    カーの歴史とは何か — 対話としての歴史

    現在と過去の対話、事実と解釈の相互作用、進歩への信頼、社会と個人

  34. 33

    アナール学派の歴史観 — 全体史の理想

    出来事史批判、長期持続、社会経済構造への注目、心性への拡大、問題史

  35. 34

    英国マルクス主義史学 — 下からの歴史

    トムスン、ホブズボーム、ヒル、階級形成論、民衆文化、人間主義的マルクス主義

  36. 35

    日本マルクス主義史学 — 講座派と労農派

    日本資本主義論争、明治維新の性格規定、戦後歴史学の枠組み、その解体と遺産

  37. 36

    グラムシとヘゲモニー — 文化的支配の歴史観

    陣地戦、ヘゲモニー概念、受動的革命、サバルタン概念の起源、文化史への影響

  38. 37

    フランクフルト学派 — 啓蒙の弁証法

    アドルノとホルクハイマー、進歩の野蛮への反転、ベンヤミンの歴史の天使、進歩批判

  39. 38

    近代化論 — 冷戦期の発展図式

    ロストウの経済成長段階説、伝統社会から高度大衆消費へ、非共産主義宣言、批判と衰退

  40. 39

    従属理論 — 低開発の開発

    フランク、中枢と衛星、低開発の構造的生成、ラテンアメリカ発の歴史解釈

  41. 40

    世界システム論の歴史観 — 単一の分業体制

    ウォーラーステイン、ヘゲモニー循環、コンドラチェフ波、反システム運動、長期の趨勢

  42. 41

    構造主義と歴史 — 冷たい社会と熱い社会

    レヴィ=ストロース、構造と歴史の緊張、サルトルとの論争、構造論的歴史把握

  43. 42

    ポスト構造主義の歴史観 — 主体と起源の脱構築

    フーコーの系譜学、デリダの脱構築、大文字の歴史への懐疑、差異の戯れ

  44. 43

    ポストモダンの歴史学批判 — 大きな物語の終焉

    リオタール、メタナラティヴへの不信、歴史叙述の文学性、実証史学からの反批判

  45. 44

    フクヤマの歴史の終わり — 自由民主主義の勝利論

    ヘーゲル=コジェーヴ的枠組み、冷戦終結の解釈、最後の人間、その後の反証と再論

  46. 45

    ハンチントンの文明の衝突 — 文明単位の対立図式

    文明圏による世界区分、断層線紛争、批判と論争、文明論的枠組みの功罪

  47. 46

    ヨーロッパ中心主義批判 — 世界史の書き直し

    オリエンタリズム、ブロートの植民者の世界モデル、グッディの歴史の窃盗、脱中心化

  48. 47

    ポストコロニアルの歴史観 — ヨーロッパを地方化する

    チャクラバルティ、サバルタン・スタディーズ、植民地近代性、複数の歴史の擁護

  49. 48

    グローバル・ヒストリーの解釈枠組み — 接続された歴史

    大分岐、コネクテッド・ヒストリーズ、ユーラシア的視野、国民史の相対化

  50. 49

    ジェンダーの視点による歴史の書き換え — 半分の人類の復権

    家父長制の歴史化、公私二元論批判、ジェンダー化された近代、交差性

  51. 50

    環境史の歴史観 — 人間中心主義を超えて

    自然の行為者性、生態学的歴史観、クロスビーの生態学的帝国主義、惑星的視野

  52. 51

    人新世の歴史認識 — 地質学的行為者としての人類

    大加速、種の歴史と資本の歴史、チャクラバルティの気候論、地球史との融合

  53. 52

    ビッグ・ヒストリーの枠組み — 宇宙史の中の人間

    クリスチャンの起源の物語、複雑性の増大、スケールの統合、歴史教育への応用

  54. 53

    文化進化論の現代形 — ダーウィニズムの歴史適用

    遺伝子文化共進化、ミーム論、累積的文化進化、定量的文化系統学、その批判

  55. 54

    地理的環境と歴史 — ダイアモンドの銃・病原菌・鉄

    大陸軸、栽培化可能種の分布、究極要因と至近要因、地理決定論批判との攻防

  56. 55

    制度論的歴史解釈 — 包摂的制度と収奪的制度

    アセモグルとロビンソン、国家はなぜ衰退するのか、制度の持続、批判と検証

  57. 56

    計量的世界史 — データで見る長期趨勢

    マディソンの長期GDP推計、クリオダイナミクス、世俗サイクル論、定量史観の限界

  58. 57

    公定史観と歴史の統制 — 全体主義の歴史学

    ソ連の公式史学、短期講座史観、粛清と書き換え、検閲下の歴史研究

  59. 58

    ナチズムと歴史の神話化 — 人種主義的歴史観

    アーリア神話、血と土、ゲルマン連続性テーゼ、御用考古学、戦後の学問的清算

  60. 59

    皇国史観 — 戦前日本の公定歴史観

    万世一系、国体論、平泉澄、津田左右吉事件、戦後歴史学による批判と克服

  61. 60

    冷戦と歴史解釈 — イデオロギー対立下の歴史学

    正統派と修正主義の冷戦起源論争、全体主義論、社会史による突破、冷戦史の現在

  62. 61

    歴史修正主義 — 学問的修正と政治的否定

    正当な学説修正と否定論の区別、ホロコースト否定論、アーヴィング裁判、法規制の是非

  63. 62

    歴史認識問題 — 東アジアの記憶の政治

    教科書問題、靖国問題、慰安婦問題をめぐる論争、共同歴史研究の試み、和解の困難

  64. 63

    記憶の法制化 — 記憶法と歴史家の自由

    ゲソ法、ジェノサイド否定処罰、リベルテ・プール・リストワール、立法と学問の緊張

  65. 64

    移行期正義と歴史 — 過去の克服

    真実和解委員会、南アフリカ、過去の克服のドイツ的経験、歴史家論争、記録開放

  66. 65

    公文書公開と歴史の見直し — アーカイブの政治

    機密解除、ソ連崩壊後の档案公開、ヴェノナ文書、公開が変える歴史像

  67. 66

    記念と表象の政治 — 銅像・記念日・博物館

    記念碑の建立と撤去、南部連合像論争、植民地支配者の記念物、記憶の景観の書き換え

  68. 67

    進歩信仰の動揺 — 世界大戦と歴史観の転換

    第一次大戦の衝撃、ヴァレリーの精神の危機、文明への懐疑、進歩の再定義

  69. 68

    開発主義と歴史 — 成長の物語とその批判

    開発の時代、近代化の光と影、成長の限界、脱成長論と歴史叙述の転換

  70. 69

    脱植民地化と歴史叙述 — 新興国の国民史形成

    独立後の歴史書き直し、アフリカ史の復権、UNESCO一般史、口頭伝承の史料化

  71. 70

    先住民の歴史観 — もう一つの時間

    口承の歴史、土地と歴史の結びつき、入植者植民地主義批判、歴史の脱植民地化

  72. 71

    無文字社会の時間意識 — 神話的時間と系譜的時間

    構造的時間、系譜による過去把握、エヴァンズ=プリチャード、時間の民族誌

  73. 72

    民衆の歴史意識 — 世直しと予言

    民間暦、世直し観念、御蔭参り、予言と終末、民衆的時間意識の歴史学

  74. 73

    偽史と超古代史 — 疑似歴史の批判

    偽書による歴史叙述、竹内文書、超古代文明説、アトランティス、疑似考古学批判の方法

  75. 74

    陰謀論的歴史観 — 隠された手という誘惑

    歴史の陰謀論的説明、単一原因への還元、反証不能性、陰謀論の歴史と対処

  76. 75

    大衆文化の中の歴史像 — 時代劇からゲームまで

    歴史小説、映画とドラマ、歴史ゲーム、ポピュラーな歴史像と学問の緊張と対話

  77. 76

    オルタネート・ヒストリー — もしもの歴史の想像力

    仮想戦記、SF的歴史改変、思考実験としての価値、歴史意識への影響

  78. 77

    アメリカ例外主義 — 特別な国民の物語

    丘の上の町、フロンティア学説、明白な天命、例外主義批判とアメリカ史の書き換え

  79. 78

    中華世界観と華夷秩序 — 中心と周辺の歴史意識

    中華思想、朝貢体制の歴史観、正統王朝の系譜、周辺からの相対化

  80. 79

    イスラーム世界の歴史意識 — ウンマと預言者の時代

    ヒジュラ紀元の時間、サラフ主義の過去参照、黄金時代言説、近代改革と歴史

  81. 80

    インドの歴史意識をめぐる論争 — 歴史なき文明という偏見

    ユガの循環的時間、植民地史学の遺産、ヒンドゥー・ナショナリズムと歴史書き換え

  82. 81

    アフリカ史の復権 — 停滞史観の克服

    ヘーゲルの非歴史的アフリカ像の批判、口頭伝承の方法化、アフリカ中心主義とその批判

  83. 82

    ラテンアメリカの歴史解釈 — 征服と混血の遺産

    征服の論争、先住民の視点、クレオール愛国主義、解放の歴史学、記憶の抗争

  84. 83

    日本の歴史観の変遷 — 神国から世界史へ

    神皇正統記、水戸学、文明史観の移入、戦後歴史学、現代の歴史ブームと多元化

  85. 84

    東アジアの正統論 — 王朝の系譜をめぐる思想

    正閏論、大義名分、朱子学的歴史批評、日本・朝鮮・ベトナムへの展開

  86. 85

    歴史哲学の分化 — 思弁的歴史哲学と分析的歴史哲学

    歴史の意味への問いと歴史認識の論理、ウォルシュの区分、二つの伝統の現在

  87. 86

    歴史意識の類型論 — リューゼンの歴史意識論

    伝統型・範例型・批判型・発生型、物語能力、歴史教授学との接続、歴史文化

  88. 87

    世代と歴史観 — 経験が形づくる歴史像

    戦争体験世代と戦後世代、記憶の世代交代、六八年世代、歴史観の世代的基盤

  89. 88

    宗教と世俗の歴史観の交錯 — 世俗化論の再考

    世俗化テーゼとその批判、ポスト世俗、レーヴィットの世俗化された終末論、救済史の残響

  90. 89

    ユートピアと歴史 — 理想社会への時間

    ユートピア思想の歴史観、進歩とユートピア、ブロッホの希望の原理、ユートピアの黄昏

  91. 90

    危機の時代の歴史観 — 破局と再生の物語

    デカダンス論、危機の診断としての歴史叙述、破局後の歴史意識、災害と歴史観

  92. 91

    トランスヒューマニズムと未来史 — 加速する時間の物語

    特異点論の歴史観、長期主義、未来世代への視座、歴史学からの批判的検討

  93. 92

    複数の近代 — 多元的近代性の歴史解釈

    アイゼンシュタットの多元的近代、東アジアの近代、近代の翻訳と土着化

  94. 93

    歴史観の比較研究 — 史観を対象化する

    比較史学史、歴史文化の比較、翻訳される史観、グローバル思想史としての史学史

  95. 94

    史観と歴史教育 — 何をどう教えるか

    通史学習と主題学習、単一の物語への批判、マルチパースペクティブ、歴史総合の理念

  96. 95

    歴史解釈の倫理 — 解釈の自由と責任

    解釈多元主義の限界、証拠による制約、犠牲者への配慮、解釈をめぐる公共的討議

  97. 96

    ミネルヴァの梟 — 事後性という歴史認識の条件

    ヘーゲルの黄昏の梟、後知恵の特権と限界、渦中では見えないもの、事後的理解の構造

  98. 97

    懐古と黄金時代 — 過去を理想化する歴史観

    失われた黄金時代の物語、ノスタルジーの政治、復古主義、理想化された過去への批判的視線

  99. 98

    歴史観研究の現在 — 史観なき時代の史観

    大きな物語以後の総合の模索、断片化と再統合、グローバルな歴史意識の可能性

  100. 99

    歴史解釈の枠組み(進歩史観・循環史観) — 退避・古典資料archive

    旧版教材、歴史的論文、廃止手法のアーカイブなど、現行分類から退避した資料の保管区分