W 12.19

歴史認識論と比較史学

100 区画
  1. 00

    歴史認識論と比較史学 — 概要

    歴史知識はいかに成立し正当化されるかを問う歴史認識論と、比較・関係・交差の方法論。実証主義から物語論、比較史・歴史認識問題までを見渡す入門ガイド

  2. 01

    歴史認識論とは何か — 歴史知識の哲学

    歴史の存在論・認識論・方法論の区別、思弁的歴史哲学と批判的歴史哲学、歴史理論の学問的位置

  3. 02

    歴史の客観性問題 — 事実は語りうるか

    客観性概念の系譜、ノヴィック『その高貴な夢』、価値自由論争、間主観的検証、視点性と公平性

  4. 03

    ランケと実証主義史学 — 本来あったがままに

    wie es eigentlich gewesen、史料批判とゼミナール、ランケの宗教的歴史観、実証主義の神話化と再解釈

  5. 04

    歴史主義(ヒストリスムス) — 個性と発展の思想

    マイネッケの歴史主義論、個性記述と発展概念、歴史主義の危機(トレルチ)、相対主義の帰結、新歴史主義との区別

  6. 05

    新カント派と歴史の論理 — 法則科学と個性科学

    ヴィンデルバントの法則定立・個性記述、リッケルトの文化科学論、価値関係づけ、ウェーバーへの影響

  7. 06

    ディルタイと理解の学 — 精神科学の基礎づけ

    説明と理解の区別、追体験、生の哲学、解釈学的循環、精神科学の認識論的自立

  8. 07

    コリングウッドと歴史的想像力 — 思考の再演

    『歴史の観念』、過去の思考の再演(re-enactment)、問答の論理、歴史的想像力、証拠としての遺物

  9. 08

    クローチェと現代史論 — すべての歴史は現代史である

    絶対的歴史主義、現在の関心と過去、年代記と歴史の区別、自由の物語としての歴史

  10. 09

    カー『歴史とは何か』 — 歴史家と事実の対話

    歴史的事実の選択性、歴史家の社会的規定性、進歩としての歴史、カー=エルトン論争、新版と再評価

  11. 10

    エルトンの実証主義擁護 — 職人的歴史学の弁明

    『歴史学の実践』、史料に導かれる研究、政治史の擁護、ポストモダニズム批判の先駆、カーとの対比

  12. 11

    ヘンペルと被覆法則モデル — 歴史の説明は科学か

    一般法則による説明、説明スケッチ、ドレイの合理的説明論、法則定立対物語、分析的歴史哲学の展開

  13. 12

    ダントーと物語文 — 分析哲学から物語論へ

    『歴史の分析哲学』、物語文の論理(後知恵の記述)、理想的年代記作者、物語的組織化、表象としての歴史

  14. 13

    ヘイドン・ホワイト『メタヒストリー』 — 歴史詩学の衝撃

    四つの比喩(メタファー・メトニミー・シネクドキ・アイロニー)、筋立て(emplotment)、形式論証・イデオロギー、歴史叙述の詩学

  15. 14

    ナラティヴィズム論争 — 物語は過去を歪めるか

    物語的転回、ミンクの物語認知論、リクール『時間と物語』、物語の実在論的擁護(デイヴィッド・カー)、反物語論

  16. 15

    アンカースミットの歴史表象論 — 物語的実体と歴史経験

    ナラティヴ・サブスタンス、表象と記述の区別、崇高な歴史経験、経験への転回、表象の非対応説

  17. 16

    ポストモダニズムと歴史学 — 言語論的転回の衝撃

    デリダとテクスト外なし、ジェンキンズの急進的懐疑、リオタールの大きな物語批判、歴史学の防衛論争

  18. 17

    エヴァンズと歴史学の擁護 — ポストモダン批判への応答

    『歴史学の擁護』、証拠の制約、収束する解釈、実践的実在論、アーヴィング裁判での実証

  19. 18

    構築主義と史実 — 事実・解釈・構築の三層

    事実の理論負荷性、社会的構築概念の適用範囲、証拠と解釈の相互作用、穏健な構築主義、実在論との調停

  20. 19

    史料批判の理論 — ドロイゼンからラングロワ=セニョボスへ

    ドロイゼン『歴史学』の方法論、ベルンハイムの史料学、外的批判と内的批判、痕跡としての史料、史料批判の現代的再定義

  21. 20

    証言の認識論 — 他者の言葉を信じる条件

    証言の認識論的地位、目撃証言の心理学、伝聞と直接証言、証言の独立性と収束、歴史的証言の特殊性

  22. 21

    ギンズブルグと徴候パラダイム — 痕跡から読む知

    「徴候」論文、モレッリ法・ホームズ・フロイト、推論的パラダイム、痕跡の認識論、『歴史・レトリック・立証』

  23. 22

    歴史における因果論 — 原因をどう特定するか

    原因の選択と重みづけ、INUS条件、構造的原因と誘因、因果の物語的表現、社会科学の因果推論との対話

  24. 23

    反実仮想の歴史学 — もしもの認識論

    ファーガソン編『ヴァーチャル・ヒストリー』、反実仮想の統制条件、決定論批判、もっともらしい世界、思考実験の効用と限界

  25. 24

    決定論と偶然 — 歴史の必然性をめぐって

    歴史法則の存在論、偶然の役割(クレオパトラの鼻)、経路依存性、構造と出来事、ベルリンの歴史的必然性批判

  26. 25

    時代区分の認識論 — 時間の切り分けの理論

    時代区分の構築性、世紀と時代のズレ、移行期の概念、時代区分のヨーロッパ中心性、複数の時間軸

  27. 26

    アナクロニズム問題 — 現在の概念で過去を語る危険

    時代錯誤の類型、概念の遡及適用、行為者のカテゴリーと分析者のカテゴリー、統制されたアナクロニズム(ル・ゴフ)

  28. 27

    コゼレックの歴史的時間論 — 経験空間と期待の地平

    複数の時間層、経験空間と期待の地平の乖離、歴史的時間の加速、ゼマンティクと時間性、沈殿する時間

  29. 28

    現在主義と歴史の距離 — プレゼンティズム論争

    アルトーグのレジーム・ディストリシテ(歴史性の体制)、現在主義の台頭、歴史的距離の可変性、現在の要請と過去の他者性

  30. 29

    歴史家の立場性 — ポジショナリティと視点

    研究者の 社会的位置と解釈、インサイダー/アウトサイダー問題、当事者性、複数視点の統合、反省的実践

  31. 30

    価値自由と党派性 — 政治の中の歴史学

    ウェーバーの価値自由、アンガージュマンと学問、党派的歴史学の系譜、公平性の制度的保障、政治化のリスク

  32. 31

    歴史修正主義の認識論 — 見直しと否定の境界

    リヴィジョンの健全性、否定論との峻別基準、証拠の非対称的扱い、疑似歴史学の特徴、学術的統制の仕組み

  33. 32

    記憶と歴史の関係 — 対立か相補か

    ノラの記憶と歴史の対立図式、リクールの記憶・歴史・忘却、証言と文書、記憶の歴史学的検証、記憶研究との分業

  34. 33

    トラウマと表象の限界 — 語りえぬものを書く

    フリードランダー編『表象の限界』、ホロコーストと歴史叙述、リアリズムの限界、ラカプラのworking through、二次受傷

  35. 34

    歴史と裁判 — 法廷の真実と歴史の真実

    アーヴィング裁判、歴史家の鑑定、法的立証と歴史的立証の差異、時効と歴史、裁判記録の史料性

  36. 35

    歴史の倫理 — 過去への責任と裁き

    過去の人々への公正、死者への義務、歴史家の裁判官役割批判(ブロック)、免罪と断罪の間、倫理的転回

  37. 36

    歴史叙述のレトリック — 説得の技法

    修辞学と歴史の古典的関係、文体と権威、注の機能(グラフトン『脚注の歴史』)、読者への効果、レトリック分析

  38. 37

    歴史と文学の境界 — 事実性の契約

    歴史小説との区別、ノンフィクションの約束、文学的技法の借用、境界事例(ミクロヒストリーの物語性)、事実性の記号

  39. 38

    伝記の方法論 — 個人をどう書くか

    伝記の復権、代表的個人と例外的個人、心理伝記の問題、伝記的錯覚(ブルデュー)、集団伝記との関係

  40. 39

    エゴドキュメント論 — 自己の記録の史料学

    日記・書簡・自伝の史料批判、自己呈示と本心、エゴドキュメント概念の系譜、下からのエゴドキュメント、プライバシー

  41. 40

    スケール論 — ミクロとマクロの往還

    ルヴェルのjeux d'échelles、縮尺変更による対象の変容、グローバル・ミクロヒストリー、スケールの選択の認識論的帰結

  42. 41

    ヨーロッパ中心主義批判 — 普遍史の脱構築

    進歩史観のヨーロッパ性、比較単位の非対称、グディ『歴史の盗み』、代替的普遍の模索、多中心的歴史へ

  43. 42

    チャクラバルティと歴史のポストコロニアル批判 — 歴史1と歴史2

    『ヨーロッパを地方化する』、資本の歴史と多様な生の歴史、翻訳の政治、歴史学という制度の地方性

  44. 43

    複数の歴史文化 — 歴史の作られ方の比較

    歴史文化概念、口承史学と文字史学、イスラーム・中国・西洋の史学伝統比較、史学史のグローバル化

  45. 44

    リューゼンの歴史意識論 — 物語る能力としての歴史

    歴史意識の四類型(伝統的・範例的・批判的・発生的)、物語能力、歴史文化の三次元、歴史教授学への影響

  46. 45

    ポストナラティヴィズム — クッカネンと歴史学の合理性

    『ポストナラティヴィスト歴史学の哲学』、テーゼとしての歴史叙述、非表象主義、合理的評価の基準、論証としての歴史

  47. 46

    歴史経験論 — 表象を超える過去との接触

    アンカースミットの崇高な歴史経験、プレゼンス論(グンブレヒト)、モノとの直接性、経験への転回の評価

  48. 47

    歴史の実在論と反実在論 — 過去は存在するか

    過去の実在の形而上学、構成主義的過去論(オークショット)、痕跡実在論、真理対応説と歴史、最小限の実在論

  49. 48

    歴史的真理の理論 — 対応・整合・実用

    対応説・整合説・プラグマティズム、部分的真理と近似、複数の真なる記述、真理と意味の区別、真実性の規範

  50. 49

    比較史の方法論 — ブロックの遺産

    「ヨーロッパ諸社会の比較史のために」、近接比較と遠隔比較、発生的比較と類型的比較、比較の目的類型

  51. 50

    比較の単位問題 — 何と何を比べるか

    国民国家単位の限界、比較単位の構築性、非対称な比較、単位の入れ子構造、比較可能性の条件

  52. 51

    比較歴史社会学 — ムーア・スコッチポル・ティリー

    『独裁と民主政治の社会的起源』、革命の比較分析、ミルの一致法・差異法、少数事例比較の方法論、歴史社会学の系譜

  53. 52

    トランスファー研究 — 文化移転の歴史学

    エスパーニュの文化転移論、受容と変容、仲介者と翻訳、比較史批判としての転移研究、独仏関係史での展開

  54. 53

    ヒストワール・クロワゼ — 交差の方法論

    ヴェルナーとツィンマーマン、視点の交差と再帰性、対象の相互構成、比較・転移・絡み合いの統合、実践の難しさ

  55. 54

    絡み合った歴史(エンタングルド・ヒストリー) — 関係性の歴史学

    接続と絡み合い、帝国と植民地の相互形成、関係史の方法、共有された歴史(shared history)、絡み合いと非対称

  56. 55

    方法論的ナショナリズム批判 — 国民史の認識論的限界

    国民国家を自明の枠とする偏り、内在主義の問題、トランスナショナルな再記述、国民史の再帰的歴史化

  57. 56

    比較封建制論 — 日欧比較の古典的主題

    封建制概念の適用可能性、日欧封建制比較(ブロック、ジョン・ホール)、比較封建制から複数経路論へ、概念輸出の問題

  58. 57

    比較奴隷制研究 — 強制労働の類型学

    タネンバウム・テーゼ、大西洋奴隷制の比較、奴隷制と農奴制、奴隷制の定義論争(パターソンの社会的死)、比較の倫理

  59. 58

    比較ジェノサイド研究 — 究極の暴力の比較

    ホロコーストの唯一性論争、植民地ジェノサイドとの連続性テーゼ、比較の政治性、否定論への対抗、予防への含意

  60. 59

    比較革命史 — 構造・過程・帰結

    フランス・ロシア・中国の比較、革命の一般理論の限界、第四世代革命論、比較と個別性の緊張

  61. 60

    福祉国家・資本主義の比較史 — 制度の多様性

    資本主義の多様性論の歴史的検証、福祉レジーム類型の起源、後発工業化論(ガーシェンクロン)、制度の歴史的起源比較

  62. 61

    大分岐論争と比較経済史 — 認識論的側面

    相互比較(reciprocal comparison)、ポメランツの方法論的革新、データの非対称性、比較経済史の認識論的課題

  63. 62

    東西比較の認識問題 — オリエンタリズムを超えて

    アジア的停滞論の解体、比較におけるステレオタイプ、対称的比較の実践、東アジアからの理論構築

  64. 63

    概念の翻訳可能性 — 比較の言語問題

    概念の等価性、翻訳不可能語、基本概念の国際比較(コゼレック事典の各国展開)、翻訳を通じた概念変容

  65. 64

    グローバル認識論 — 知の複数性と普遍性

    多元的普遍主義、南からの認識論(サントス)、知の生態学、認識的不正義(フリッカー)、歴史知識の脱植民地化

  66. 65

    歴史教科書の国際比較 — 各国の過去の教え方

    教科書分析の方法、ゲオルク・エッカート研究所、国際教科書対話、自国中心性の測定、教科書と歴史文化

  67. 66

    共同歴史編纂の試み — 対話による歴史

    独仏共通歴史教科書、日中韓の共同歴史教材、日韓歴史共同研究委員会、共同編纂の合意形成と限界、和解の方法論

  68. 67

    東アジアの歴史認識問題 — 過去をめぐる外交と学術

    教科書問題・靖国問題の構造、徴用工・慰安婦をめぐる争点、政府間合意と学術研究の関係、市民レベルの対話

  69. 68

    歴史家委員会と国家の検証 — 公式の過去見直し

    各国の歴史家委員会、企業の戦時責任検証、外務省文書公開と検証、委員会報告の学術性と 政治性、独立性の担保

  70. 69

    公定史観と学問の自由 — 国家による歴史の規定

    記憶法と刑事規制、公定歴史叙述の各国比較、歴史家の弾圧事例、学問の自由の制度的保障、自己検閲

  71. 70

    和解の歴史学 — 対立を超える方法

    和解概念の理論、歴史対話の設計、共感と批判的距離、被害者中心主義と実証、和解の評価基準

  72. 71

    記憶の政治とグローバル記憶空間 — 認識の国際政治

    ホロコースト記憶の国際規範化、記憶の輸出入、競合する被害者性、多方向的記憶による調停、国連と記憶の政治

  73. 72

    デジタル時代の歴史認識論 — データ実証主義への警戒

    ビッグデータの認識論的誘惑、アルゴリズムによる歴史像、検索可能性と証拠の変質、デジタル史料批判の理論

  74. 73

    歴史知識の社会的分配 — 専門知と一般知

    専門家の権威の変容、ポピュラー・ヒストリーの認識論、集合知と専門知、信頼の危機と歴史学、知識の民主化

  75. 74

    歴史学の制度と認識 — 学界の社会学

    学問的規律訓練、査読と正統性、学派とネットワーク、歴史学のナショナルな制度基盤、国際化と英語覇権

  76. 75

    史学史の方法 — 歴史学の歴史をどう書くか

    史学史の内在的・外在的アプローチ、歴史家の伝記と学説、制度史としての史学史、グローバル史学史の試み

  77. 76

    非西洋の史学伝統 — 世界の歴史叙述

    司馬遷と中国正史の伝統、イブン・ハルドゥーンの文明論、日本の修史事業、口承歴史の認識論、伝統の近代的再編

  78. 77

    マルクス主義歴史理論の認識論 — 唯物史観の科学性

    土台と上部構造の因果性、階級的視点と客観性、構造と主体のジレンマ、アルチュセールの理論的反人間主義、遺産の再評価

  79. 78

    アナール派の認識論 — 問題史と全体史

    フェーヴルの問題設定的歴史、構造の優位と出来事の復権、系列史の認識論、第三世代以降の断片化

  80. 79

    グローバルヒストリーの認識論 — 接続の証明責任

    接続の実証基準、スケール横断の推論、翻訳された史料への依存、英語圏中心性、グローバル因果の立証問題

  81. 80

    歴史理論の現在的争点 — 理論の再興

    歴史理論誌の展開(History and Theory、Rethinking History)、理論の死と再生、思弁的転回、歴史哲学の復権

  82. 81

    人新世と歴史認識論 — 人類史と地球史の統合

    チャクラバルティの惑星的視点、深い時間と人間的時間の接合、種としての人間という主語、歴史学の対象の拡張

  83. 82

    ポストヒューマン歴史学 — 人間中心主義を超えて

    非人間の行為者性、モノ・動物・気候の歴史主体化、分散する主体、ヒューマニズム的歴史学の再検討

  84. 83

    感情と認識 — 歴史家の情動の認識論

    共感の方法論的位置、距離と没入、アーカイブの情動、感情的転回の認識論的含意、冷静さの神話

  85. 84

    確率と不確実性の歴史学 — 蓋然性の言語

    歴史的推論の蓋然性、ベイズ的更新と証拠、断定と留保の修辞、不確実性の明示、可能性の歴史

  86. 85

    出来事の理論 — 構造と出来事の弁証法

    スーウェルの出来事理論、構造変容としての出来事、出来事の構築性、哲学的出来事論との対話、転換点の認識

  87. 86

    世代と歴史認識 — 時間の中の認識主体

    マンハイムの世代論、体験世代と記憶世代、世代交代と解釈の変化、同時代史の困難、歴史の再審級

  88. 87

    忘却の理論 — 忘れることの機能と倫理

    忘却の類型学(コナートン)、赦しと忘却(リクール)、意図的忘却の政治、アーカイブと忘却、忘れられる権利

  89. 88

    比較史・関係史の実践的課題 — 言語・史料・共同研究

    多言語史料の壁、国際共同研究の設計、比較プロジェクトの組織論、若手育成と越境研究、出版と受容の非対称

  90. 89

    ポパーと歴史法則主義批判 — 予言としての歴史の拒否

    『歴史主義の貧困』、歴史法則主義(ヒストリシズム)批判、反証可能性と歴史、漸進的社会工学、開かれた社会

  91. 90

    ベンヤミンの歴史哲学 — 歴史の天使と危機の想起

    「歴史の概念について」、進歩史観批判、いまの時(Jetztzeit)、敗者の記憶、歴史の毛を逆撫でする

  92. 91

    トルイヨと沈黙の生産 — 史料に残らない過去

    『過去を沈黙させる』、四つの沈黙の契機、ハイチ革命の不可視化、アーカイブの権力、不在の認識論

  93. 92

    客観性の系譜学 — ダストンとギャリソンの科学史から

    『客観性』、機械的客観性と訓練された判断、認識的徳の歴史、歴史学への応用、客観性の歴史的可変性

  94. 93

    歴史の公共的使用 — 歴史家論争と学問の境界

    ハーバーマスと歴史家論争、歴史の公共的使用の概念、学術と政治のあいだ、比較不可能性の主張、公共圏での論証責任

  95. 94

    歴史の教訓論 — 応用の認識論

    歴史は繰り返すかという問い、アナロジー推論の危険、政策決定と歴史の誤用(メイ『歴史の教訓』)、アプライド・ヒストリーの条件

  96. 95

    オーラリティと文字 — 声の認識論

    口承証拠の認識論的地位、オング的口承性理論、文字中心主義批判、口述と文書の証拠力比較、無文字社会の歴史叙述

  97. 96

    未来と歴史叙述 — 予期の認識論

    未来概念の歴史性、予測と歴史学の関係、シナリオ的思考、未来世代への叙述責任、歴史の終わり論の検討

  98. 97

    歴史認識論・比較史学の学史 — 論争の系譜

    方法論争(ランプレヒト論争)から言語論的転回まで、認識論的論争の反復構造、理論と実証の振り子、現代への教訓

  99. 98

    歴史認識論・比較史学の現在 — 動向と課題

    ポスト理論時代の方法論的多元性、グローバル認識論の要請、AI時代の歴史的真理、和解と対話の学問的基盤、次世代の争点

  100. 99

    歴史認識論と比較史学 — 退避・古典資料archive

    旧版教材、歴史的論文、廃止手法のアーカイブなど、現行分類から退避した資料の保管区分