W 27.12

政策過程理論(アジェンダ設定・多元主義)

100 区画
  1. 00

    公共政策・行政学 — 政策過程理論(アジェンダ設定・多元主義) 概要

    公共政策・行政学分野の政策過程理論(アジェンダ設定・多元主義)領域の概要と入門ガイド

  2. 01

    政策過程の段階モデル — ラスウェル以来の政策サイクル論

    課題設定・政策形成・決定・実施・評価という段階区分で政策過程を捉える古典的枠組みを扱う。段階モデルの有用性と、現実の過程は直線的でないという批判もあわせて検討する。

  3. 02

    アジェンダ設定論 — 社会問題が政策課題になる過程

    無数の社会問題のうち一部だけが政府の検討対象に上る選別の仕組みを扱う。問題の認知・定義から政府アジェンダへの登載までの理論と実証研究を概観する。

  4. 03

    体系的アジェンダと制度的アジェンダ — コブとエルダーの類型

    社会全体で議論されるべきとされる体系的アジェンダと、政府機関が実際に取り上げる制度的アジェンダの区別を扱う。争点が両者の間を移動する条件と争点拡大の戦略を検討する。

  5. 04

    政策の窓モデル — キングダンの多元的流路アプローチ

    問題・政策・政治の三つの流れが合流したときに政策変化の機会が開くとするキングダンのモデルを扱う。政策の窓の開閉条件と流れの結合の力学を学ぶ。

  6. 05

    多元主義 — ダールと権力分散の政治観

    権力が多様な集団に分散し、政策は集団間競争の産物であるとする多元主義の理論を扱う。ダールのニューヘイヴン研究など古典的実証研究と多元主義の前提条件を検討する。

  7. 06

    エリート理論 — 権力エリートと政策決定の集中

    少数のエリート層が政策決定を実質的に支配するとみるエリート理論を扱う。ミルズの権力エリート論やハンターの地域権力研究と、多元主義との論争を概観する。

  8. 07

    非決定権力 — バクラックとバラツの二つの権力の顔

    争点をアジェンダに載せない形で行使される権力(非決定)に注目する理論を扱う。観察可能な決定だけを見る多元主義への批判としての意義と実証上の難点を検討する。

  9. 08

    三次元的権力論 — ルークスと選好形成への権力

    決定・非決定に加え、人々の選好や認識そのものを形成する第三の次元の権力を論じたルークスの理論を扱う。イデオロギーや常識の形成と政策過程の関係を考察する。

  10. 09

    偏りの動員 — シャットシュナイダーと紛争の社会化

    政治システムには特定の争点を排除する組織的偏りが働くとするシャットシュナイダーの議論を扱う。紛争の範囲の拡大・縮小が勝敗を左右するという視点を学ぶ。

  11. 10

    増分主義 — リンドブロムの漸進的政策決定論

    政策決定は既存政策からの小幅な修正の積み重ねで進むとする増分主義を扱う。包括的合理性モデルへの批判としての意義と、大変化を説明できないという限界を検討する。

  12. 11

    合理的選択モデル — 包括的合理性と政策決定

    目標の明確化・選択肢の網羅・帰結の比較という合理的決定の理念型を扱う。政策分析の規範的基準としての役割と、現実の決定過程との乖離を検討する。

  13. 12

    限定合理性 — サイモンの満足化原理

    情報処理能力の限界の下で人は最適解でなく満足できる解を選ぶとするサイモンの理論を扱う。組織における意思決定研究と政策過程論への影響を概観する。

  14. 13

    ごみ箱モデル — 組織化された無秩序における選択

    問題・解決策・参加者・選択機会が偶発的に結びついて決定が生まれるとするコーエン、マーチ、オルセンのモデルを扱う。曖昧性の高い組織での決定の記述として学ぶ。

  15. 14

    アリソンの三つのモデル — 合理的行為者・組織過程・政府内政治

    キューバ・ミサイル危機の分析から導かれた三つの決定モデルを扱う。同じ事象が分析枠組みによって異なって説明されることの方法論的含意を学ぶ。

  16. 15

    断続均衡理論 — バウムガートナーとジョーンズ

    長期の安定と急激な政策変化が交互に現れるとする断続均衡理論を扱う。政策イメージと政策独占の崩壊、注意の限界という認知的基礎を検討する。

  17. 16

    唱道連携枠組み(ACF) — サバティエと信念体系の政治

    政策サブシステム内で信念を共有する連合間の競争として政策変化を捉える枠組みを扱う。深層核信念・政策核信念・二次的側面の階層と政策指向学習を学ぶ。

  18. 17

    政策ネットワーク論 — 政策共同体とイシューネットワーク

    政府と社会集団の関係を閉鎖的な政策共同体から開放的なイシューネットワークまでの連続体で捉える理論を扱う。ネットワーク構造が政策帰結に与える影響を検討する。

  19. 18

    鉄の三角形 — 議会委員会・官僚機構・利益団体の連合

    特定政策領域で議会・行政・利益団体が安定的な互恵関係を形成するという鉄の三角形論を扱う。米国政治研究での起源とその後の緩みの指摘を概観する。

  20. 19

    利益団体政治 — 圧力活動とロビイングの理論

    利益団体の組織化・戦略・影響力を扱う。集合行為問題とオルソンのフリーライダー論、ロビイングの実証研究、団体間の資源格差の問題を検討する。

  21. 20

    コーポラティズム — 利益媒介の組織化された様式

    頂上団体が政府との協調的交渉を通じて政策形成に参加するコーポラティズムを扱う。多元主義との対比、ネオ・コーポラティズム論と各国比較研究を概観する。

  22. 21

    ネオ多元主義 — 企業の特権的地位

    市場経済の下で企業が他の集団にない構造的影響力を持つとするリンドブロムらの議論を扱う。古典的多元主義の修正としての位置づけを検討する。

  23. 22

    コミュニティ権力論争 — 地域権力構造の実証研究

    地域社会の権力構造をめぐるエリート論と多元主義の実証的論争を扱う。声価法と争点法という調査方法の対立と、その後の権力研究への影響を学ぶ。

  24. 23

    問題定義とフレーミング — 政策問題の社会的構築

    同じ事象でも定義の仕方によって解決策や責任の所在が変わることを扱う。因果ストーリー、フレーム競争、問題定義の政治的効果を検討する。

  25. 24

    ターゲット集団の社会的構築 — シュナイダーとイングラム

    政策対象集団が「価値ある/価値のない」「強い/弱い」といったイメージで構築され、政策設計に反映されるとする理論を扱う。給付と負担の配分の政治的論理を学ぶ。

  26. 25

    物語政策枠組み(NPF) — ナラティブと政策過程

    政策論争を物語の構造(舞台・登場人物・筋・教訓)として分析する物語政策枠組みを扱う。ナラティブ戦略が世論と政策帰結に与える影響を検討する。

  27. 26

    メディアの議題設定機能 — マコームズとショー以降の研究

    マスメディアが報道量を通じて公衆の争点認識に影響するという議題設定研究を扱う。プライミング、フレーミング効果、政策アジェンダとの相互作用を概観する。

  28. 27

    世論と政策応答性 — 政策ムードと動的代表

    世論の変化に政策がどの程度応答するかを扱う。政策ムードの測定、動的代表の実証研究、応答性の格差をめぐる議論を検討する。

  29. 28

    焦点事象とアジェンダ変化 — 災害・事故・スキャンダルの政治

    大事故や災害などの焦点事象が一挙に注意を集中させ政策の窓を開く過程を扱う。事象後の教訓化と政策変化の条件、象徴的対応にとどまる場合の分析を含む。

  30. 29

    指標とアジェンダ設定 — 統計・数値が問題を可視化する過程

    統計指標の変化や国際比較の数値が問題認知を生みアジェンダ形成を促す仕組みを扱う。指標の選択と解釈をめぐる政治、数値の権威の利用と濫用を検討する。

  31. 30

    政策起業家 — 政策の窓を活かす行為者

    アイデアの売り込みに資源を投じ、流れの結合を仕掛ける政策起業家の役割を扱う。起業家の資源・戦略・成功条件に関する研究を概観する。

  32. 31

    政策原始スープ — 政策案の生成・軟化・選別

    政策コミュニティ内で多数のアイデアが浮遊し、実現可能性や価値受容性の基準で選別されていく過程を扱う。政策案の軟化(ソフトニング)と生き残りの条件を学ぶ。

  33. 32

    政策独占と政策イメージ — サブシステム政治の安定と崩壊

    特定の制度的場と支配的イメージに支えられた政策独占が長期安定をもたらし、その崩壊が急変を生むという断続均衡理論の中核概念を扱う。

  34. 33

    ベニュー・ショッピング — 決定の場の選択と変更

    行為者が自らに有利な決定の場(議会・裁判所・自治体・国際機関など)を選び争点を持ち込む戦略を扱う。場の変更と政策イメージ変化の相互作用を検討する。

  35. 34

    拒否権プレイヤー論 — ツェベリスと政策変化の条件

    政策変更に同意が必要な行為者(拒否権プレイヤー)の数と選好距離が政策安定性を決めるとする理論を扱う。制度比較への応用と批判を概観する。

  36. 35

    歴史的制度論 — 経路依存と政策の持続

    過去の選択が自己強化的に固定化し後の政策選択を制約する経路依存の論理を扱う。決定的分岐点、収穫逓増、漸進的制度変化の類型論を学ぶ。

  37. 36

    合理的選択制度論 — 制度の下での戦略的行動

    制度をゲームのルールとみなし、行為者の戦略的相互作用から政策帰結を説明するアプローチを扱う。議事手続・議題設定権のモデル分析を含む。

  38. 37

    社会学的制度論 — 正統性と同型化の論理

    組織や政府が効率よりも正統性を求めて制度や政策を採用するという社会学的制度論を扱う。同型化圧力と適切性の論理が政策過程に与える影響を検討する。

  39. 38

    アイデアの政治 — 政策パラダイムと政策転換

    政策目標・手段・問題認識の枠組みである政策パラダイムの転換として大規模な政策変化を説明するホールの議論を扱う。一次・二次・三次の変化の区別を学ぶ。

  40. 39

    認識共同体 — 専門知と国際政策協調

    専門知識と因果的信念を共有する専門家ネットワーク(認識共同体)が不確実性下の政策形成に影響する過程を扱う。環境・金融など国際協調の事例研究を含む。

  41. 40

    政策学習 — レッスン・ドローイングと社会的学習

    経験や他国事例からの学習が政策変化を駆動する過程を扱う。手段の調整にとどまる学習と目標自体を見直す社会的学習の区別、学習の担い手と条件を検討する。

  42. 41

    政策移転と政策波及 — 国境・自治体間を越える政策の移動

    ある政府の政策が他の政府に移転・模倣・強制される過程を扱う。自発的移転から強制的移転までの連続体、移転の失敗と文脈適合の問題を学ぶ。

  43. 42

    政策イノベーションの拡散 — 採用のタイミングと伝播経路

    新政策が政府間に広がる拡散過程の実証研究を扱う。内的決定要因と地域的伝播、学習・競争・模倣・強制という拡散メカニズムの識別を検討する。

  44. 43

    政策実施論 — プレスマンとウィルダフスキー以降

    決定された政策が現場で意図どおり実現しない問題を扱う。実施研究の古典的出発点、共同行為の複雑性、実施ギャップの原因分析を概観する。

  45. 44

    トップダウン実施モデル — 統制と適合の条件

    政策目標の明確性、資源、執行機関の統制など実施成功の条件を上位者の視点から特定するアプローチを扱う。法的構造化の理論とチェックリスト型研究を学ぶ。

  46. 45

    ストリートレベル官僚制 — リプスキーと第一線職員の裁量

    教員・警察官・ケースワーカーなど市民と直接接する職員の裁量が事実上の政策を形づくるというリプスキーの理論を扱う。資源制約下の対処戦略と統制の限界を検討する。

  47. 46

    ボトムアップ実施研究 — 現場からの政策形成

    実施現場のネットワークと行為者から遡って政策過程を分析するボトムアップ・アプローチを扱う。トップダウンとの統合を試みる枠組みも概観する。

  48. 47

    政策評価と政策過程 — フィードバックとしての評価

    評価結果が次の政策決定に還流する経路を扱う。評価の政治的利用、象徴的利用と道具的利用の区別、評価制度が政策過程に組み込まれる条件を検討する。

  49. 48

    政策フィードバック — 政策が政治を形づくる

    既存政策が受益者集団や大衆の政治的態度・組織化を形成し、その後の政策過程を規定するという政策フィードバック研究を扱う。年金・福祉政策などの事例を含む。

  50. 49

    政策終了と政策承継 — 廃止・縮小の政治

    政策や組織の廃止・縮小がなぜ困難かを扱う。終了に伴う抵抗、非難回避の政治、既存政策の修正・置換としての政策承継の類型を学ぶ。

  51. 50

    非難回避と手柄争い — 政治家の動機と政策選択

    政治家が非難の回避を利得の追求より優先するという視点から政策の設計や先送りを説明する研究を扱う。責任の曖昧化・自動化などの戦略を検討する。

  52. 51

    官僚制と政策過程 — 行政の専門性と裁量

    法案準備・原案作成・執行を通じた官僚機構の政策的影響力を扱う。専門性と情報の非対称、官僚の選好と統制の問題を政策過程論の観点から検討する。

  53. 52

    政官関係 — 政治主導と官僚主導のバランス

    政治家と官僚の役割分担と相互作用の類型を扱う。委任と統制の理論、政治任用の効果、政治主導改革が政策過程に与えた変化を検討する。

  54. 53

    議会と立法過程 — 審議・修正・可決の政治

    議会内の委員会審査・政党間交渉・議事運営が政策の内容と成否を左右する過程を扱う。議題設定権、法案修正の力学、分割政府の影響を学ぶ。

  55. 54

    執政中枢と政策過程 — 首相・大統領のリーダーシップ

    執政長官とその補佐機構が政策アジェンダを主導する条件を扱う。コア・エグゼクティブ論、執政中枢の強化と各省調整、トップダウン型政策形成の帰結を検討する。

  56. 55

    政党と政策形成 — 綱領・公約・党内過程

    政党の政策綱領形成と選挙公約が政府の政策に転換される過程を扱う。公約履行の実証研究、党内派閥・部会による事前審査の役割を概観する。

  57. 56

    予算編成過程 — 資源配分をめぐる政治と増分主義

    予算編成を政策過程の中核として扱う。ウィルダフスキーの予算過程論、査定と要求の相互作用、トップダウン型予算改革の影響を検討する。

  58. 57

    審議会・諮問機関 — 合意調達と専門知の回路

    審議会等の合議制機関が政策形成で果たす機能を扱う。利害調整・専門知導入・正統化という複数の機能と、隠れ蓑批判をめぐる議論を検討する。

  59. 58

    パブリックコメントと参加手続 — 意見公募の制度と実態

    規制や計画の案に対する意見公募手続を扱う。参加手続が政策内容に与える影響の実証研究と、形骸化を防ぐ制度設計の論点を学ぶ。

  60. 59

    市民参加と熟議民主主義 — ミニ・パブリックスと政策形成

    討論型世論調査や市民会議など無作為抽出型の熟議の場が政策過程に接続される事例と理論を扱う。熟議の質と政策への影響力の両立という課題を検討する。

  61. 60

    NPO・市民社会組織と政策過程 — アドボカシーの回路

    非営利組織や市民社会組織が政策提言・監視・サービス供給を通じて政策過程に参加する経路を扱う。政府との協働と自律性のジレンマを検討する。

  62. 61

    社会運動と政策変化 — 抗議の政治とアジェンダ形成

    社会運動が動員・抗議・世論喚起を通じて政策アジェンダと決定に影響する過程を扱う。政治的機会構造、資源動員論、運動の成果測定の方法を学ぶ。

  63. 62

    シンクタンクと政策研究機関 — アイデアの供給源

    シンクタンクが政策案の開発・普及・人材供給を通じて政策過程に関与する様態を扱う。独立性と資金源、各国のシンクタンク環境の違いを概観する。

  64. 63

    証拠に基づく政策形成(EBPM) — エビデンスと政治の接点

    科学的証拠を政策決定に活用するEBPMの理念と実践を扱う。証拠の階層、政治的判断との緊張関係、証拠利用の組織的条件を政策過程論の視点から検討する。

  65. 64

    政策分析と政策過程 — 分析の利用と限界

    費用便益分析等の政策分析が実際の決定過程でどう利用されるかを扱う。分析の道具的・象徴的・政治的利用の区別と、分析家の役割類型を学ぶ。

  66. 65

    リスクと不確実性下の政策決定 — 予防原則と科学的助言

    科学的不確実性が高い争点での政策決定を扱う。予防原則の適用、科学的助言体制、リスク認知の偏りと規制アジェンダの関係を検討する。

  67. 66

    危機時の政策決定 — 緊急事態と通常過程の変容

    危機下で通常の政策過程が短縮・集権化される現象を扱う。危機管理の意思決定研究、非常時の権限集中と事後検証、危機後の制度化を概観する。

  68. 67

    政策デザイン論 — 政策の設計と手段の組合せ

    目標達成のために政策要素を意図的に設計する政策デザイン研究を扱う。設計空間の概念、政策ミックスの整合性、脱デザイン化とその再興を学ぶ。

  69. 68

    政策手段論 — 規制・給付・課税・情報の選択

    強制力の程度や資源の種類による政策手段の類型論を扱う。手段選択を規定する政治的・行政的要因と、手段の組合せの効果を検討する。

  70. 69

    ナッジと行動公共政策 — 行動科学の政策過程への導入

    行動経済学の知見を用いた選択アーキテクチャ設計(ナッジ)を扱う。行動洞察チームの各国展開、効果検証、自律性をめぐる規範的論争を概観する。

  71. 70

    ガバナンス論 — 政府から統治への視点転換

    階統制的な政府による統治から、多様な主体のネットワークによる協治への変化を論じるガバナンス論を扱う。政策過程論への含意と概念の多義性を検討する。

  72. 71

    マルチレベル・ガバナンス — 多層的政体における政策過程

    国際機関・国・自治体にまたがる多層的な政策形成を扱う。EU研究に由来する概念の展開と、権限配分・調整メカニズムの分析を学ぶ。

  73. 72

    協働ガバナンス — 官民の合意形成型政策運営

    政府・企業・市民社会が対等に近い立場で政策を形成・実施する協働ガバナンスを扱う。協働の成立条件、信頼構築、成果評価の枠組みを検討する。

  74. 73

    中央地方関係と政策過程 — 政府間関係の政治

    中央政府と地方政府の間の権限・財源・情報をめぐる相互作用が政策形成と実施に与える影響を扱う。分権改革と自治体の政策形成能力の議論を含む。

  75. 74

    国際要因と国内政策過程 — 二層ゲームと外圧

    国際交渉と国内政治の相互作用を分析するパットナムの二層ゲーム・モデルを扱う。国際規範・国際機関が国内アジェンダに影響する経路を検討する。

  76. 75

    日本の政策過程 — 官僚優位論から政党優位論へ

    日本の政策決定をめぐる官僚優位論・政党優位論・多元主義的解釈の学説史を扱う。パターン化された多元主義など日本研究独自の概念を概観する。

  77. 76

    族議員と事前審査制 — 与党内政策過程

    特定政策分野に影響力を持つ族議員と、与党による法案の事前審査の慣行を扱う。政府与党二元体制の政策過程への効果と、その変容を検討する。

  78. 77

    稟議制と合意形成 — 日本型意思決定の分析

    文書の回議による下からの合意積み上げという稟議制の記述と批判的検討を扱う。根回し・調整の慣行と決定の遅さ・責任の分散をめぐる議論を学ぶ。

  79. 78

    利益誘導政治 — 地元利益と再分配の政治過程

    選挙区への利益配分を軸とする政治の分析を扱う。公共事業・補助金の配分に関する実証研究と、選挙制度改革による変化を検討する。

  80. 79

    規制政治の類型 — ウィルソンの費用便益マトリクス

    政策の費用と便益の集中・分散の組合せから政治過程の型を予測するウィルソンの枠組みを扱う。企業家的政治・顧客政治などの類型と適用例を学ぶ。

  81. 80

    ローウィの政策類型論 — 政策が政治を決める

    配分・規制・再分配という政策類型ごとに異なる政治過程が展開するというローウィの命題を扱う。類型論の意義と分類の困難をめぐる批判を検討する。

  82. 81

    規制の虜と規制政策の過程 — 業界と規制当局の関係

    規制当局が被規制産業の利益に取り込まれる規制の虜の理論を扱う。スティグラーの規制の経済理論と、独立規制機関の設計による対応を概観する。

  83. 82

    IAD枠組み — オストロムの制度分析と開発

    行為アリーナとルールの階層から制度と政策を分析するオストロムのIAD枠組みを扱う。コモンズの自主統治研究と政策過程分析への応用を学ぶ。

  84. 83

    実験室・実地実験と政策過程研究 — 因果推論の導入

    ランダム化比較試験や自然実験を用いた政策研究の潮流を扱う。因果推論の設計が政策過程研究とEBPMに与えた影響と限界を検討する。

  85. 84

    過程追跡 — 政策過程の因果メカニズム分析

    事例内の証拠を積み上げて因果メカニズムを検証する過程追跡の方法論を扱う。検定の類型(フープ・テスト等)と政策研究への適用を学ぶ。

  86. 85

    比較政策研究 — 各国の政策過程の体系的比較

    政策過程と政策帰結の国際比較の方法と成果を扱う。比較事例分析・QCA・大規模データによる比較の各アプローチと、文脈の等価性の問題を検討する。

  87. 86

    比較アジェンダ・プロジェクト — 政策注意の計量分析

    法案・予算・報道などを共通コードで分類し各国の政策注意の配分を計量する比較アジェンダ研究を扱う。注意の断続性の国際的検証を概観する。

  88. 87

    政策過程理論の比較と統合 — 複数枠組みの適用

    多元的流路・断続均衡・ACFなど主要枠組みの前提・射程・実証戦略を比較する。単一事例への複数枠組み適用と理論統合をめぐる論争を扱う。

  89. 88

    政策サブシステムの概念史 — 下位政府からネットワークへ

    下位政府・鉄の三角形から政策サブシステム・ネットワーク概念への展開を扱う。サブシステムの境界設定と測定という方法論的課題を検討する。

  90. 89

    アイデア・利益・制度 — 政策変化の三つの説明要因

    政策変化を説明する三大要因としてのアイデア・利益・制度の相互関係を扱う。三者を組み合わせた説明の構築と因果的優先順位をめぐる論争を学ぶ。

  91. 90

    時間と政策過程 — タイミング・順序・時間的視野

    政策過程における時間の役割を扱う。改革のタイミングと順序の効果、政治の短期志向と長期課題のミスマッチ、世代間問題の政治を検討する。

  92. 91

    感情と政策過程 — 情動の政治学

    恐怖・怒り・共感などの感情が問題認知・世論・政策選択に与える影響を扱う。リスク認知の感情ヒューリスティクスと政策論争の感情的側面を検討する。

  93. 92

    デジタル時代のアジェンダ設定 — SNSと世論形成の変容

    ソーシャルメディアが伝統メディアの議題設定機能を変容させる過程を扱う。オンライン署名・ハッシュタグ運動と政策アジェンダ、偽情報の政策過程への影響を検討する。

  94. 93

    ジェンダーと政策過程 — フェミニスト政策研究

    政策過程におけるジェンダー化された権力関係を分析する研究を扱う。女性運動と国家フェミニズム、代表の記述的・実質的側面と政策帰結の関係を学ぶ。

  95. 94

    科学技術社会論(STS)と政策過程 — 専門知の政治

    科学的知識の生産と政策利用の相互構築を分析するSTSの視点を扱う。共産出(コ・プロダクション)概念、専門知の民主的統制、市民科学の政策的含意を検討する。

  96. 95

    複雑系と政策過程 — 複雑性理論の応用

    非線形性・創発・フィードバックループなど複雑系の概念で政策システムを捉える試みを扱う。断続的変化の説明やシミュレーション手法との接続を概観する。

  97. 96

    政策失敗研究 — 失敗の定義・類型・学習

    政策失敗の概念定義と類型論、失敗認定の政治性を扱う。失敗からの学習を促す条件と、失敗の隠蔽・責任転嫁の力学を検討する。

  98. 97

    解釈的政策分析 — 言説・意味・実践への注目

    政策を意味の構築過程として分析する解釈的アプローチを扱う。言説分析・フレーム分析・実践理論など、実証主義的政策過程研究への対抗潮流を学ぶ。

  99. 98

    政策過程理論の実務応用 — 政策担当者のための過程分析

    政策過程理論を実務の戦略立案に活かす方法を扱う。ステークホルダー分析、政治的実現可能性の評価、政策の窓を見極める実践的技法を検討する。

  100. 99

    旧分類・歴史的経緯 — 政策過程理論区画の退避枠archive

    本区画の旧分類体系や統合・移設されたトピックの記録を保持する退避枠。過去の分類との対応関係を参照する際に用いる。