-
00
公共政策・行政学 — 古代・中世の行政制度史 概要
公共政策・行政学分野の古代・中世の行政制度史領域の概要と入門ガイド
-
01
メソポタミアの都市国家行政 — 神殿経済と書記官僚
シュメールやバビロニアの都市国家における神殿・王宮を中心とした経済管理と、楔形文字による記録行政を扱う。書記の養成と行政文書の役割を含む。
-
02
古代エジプトの行政 — 宰相と州(ノモス)統治
ファラオの下での宰相(ウィジール)を頂点とする中央行政と、ノモスと呼ばれる州単位の地方統治を扱う。徴税・穀物管理・公共事業の運営を含む。
-
03
アケメネス朝ペルシアの統治 — サトラップ制と王の道
広大な帝国を州(サトラピー)に分けて総督を置いた分権的統治と、駅伝制を備えた幹線道路網による中央統制を扱う。多民族支配の行政技術を含む。
-
04
古代ギリシアのポリス行政 — アテネ民主政と公職抽選
アテネを中心とするポリスの民会・評議会・民衆裁判所の運営と、抽選制・任期制による公職就任の仕組みを扱う。市民による行政参加の原型を検討する。
-
05
ローマ共和政の行政 — 政務官制度と元老院
コンスル・プラエトルなどの政務官職の権限と任期・同僚制の原則、元老院による統治を扱う。公職の序列(クルスス・ホノルム)を含む。
-
06
ローマ帝政の行政 — 属州統治と官僚化
元首政から専制君主政に至る皇帝直属の行政機構の発達と、属州総督による地方統治を扱う。徴税請負から直接徴税への移行や騎士身分の官僚登用を含む。
-
07
ローマ法と統治 — 勅法・告示と行政の法的基盤
法務官告示や皇帝勅法による法形成と、ユスティニアヌスの法典編纂に至る統治の法的枠組みを扱う。法と行政運営の関係を検討する。
-
08
ビザンツ帝国の行政 — テマ制と宮廷官僚
軍管区(テマ)制による軍事と行政の統合的な地方統治と、コンスタンティノープルの宮廷官僚機構を扱う。官職と称号の体系を含む。
-
09
秦漢帝国の行政 — 郡県制と中央集権官僚制
秦の統一による郡県制の全国施行と、漢代における中央官制(三公九卿)の整備を扱う。文書行政と印章による官僚統制を含む。
-
10
中国の官吏登用 — 郷挙里選から科挙へ
漢代の推薦制(郷挙里選)、魏晋南北朝の九品官人法を経て、隋唐で成立した試験による官吏登用制度(科挙)への展開を扱う。
-
11
隋唐の中央官制 — 三省六部制
中書省・門下省・尚書省の三省による政策の起案・審議・執行の分担と、吏部以下六部の所掌事務を扱う。後世の東アジア諸国への影響を含む。
-
12
唐の地方統治と律令 — 州県制と法典体系
州・県による地方行政の階層構造と、律・令・格・式からなる法典体系による統治を扱う。均田制・租庸調制との関係を含む。
-
13
宋代の行政 — 文治主義と科挙官僚制の成熟
武人支配を抑えた文官優位の統治体制と、殿試の導入など科挙制度の完成を扱う。中央集権的な財政・軍事の管理機構を含む。
-
14
元代の行政 — 行中書省とモンゴルの支配機構
モンゴル支配下の中国における行中書省(行省)による広域統治と、多民族帝国としての身分制的な官僚登用を扱う。行省制のその後の地方制度への影響を含む。
-
15
日本の氏姓制度 — 大和政権の統治構造
氏と姓による豪族の編成、国造・県主などを通じた地方支配、部民制による人的資源の掌握を扱う。律令制以前の統治の特質を検討する。
-
16
大化改新と律令国家形成 — 公地公民制への転換
大化改新から天武・持統朝に至る中央集権国家建設の過程と、公地公民の理念に基づく統治体制の形成を扱う。飛鳥浄御原令など法典整備の前史を含む。
-
17
日本律令制の中央官制 — 二官八省
神祇官と太政官の二官、中務省以下八省による中央行政機構の構成と所掌事務を扱う。太政官における公卿の合議と政務運営を含む。
-
18
日本律令制の地方行政 — 国司・郡司と国郡里制
国・郡・里の行政区画と、中央派遣の国司および在地豪族から任じられた郡司による地方統治を扱う。国府・郡家の機能を含む。
-
19
律令の法典編纂 — 大宝律令・養老律令と格式
大宝律令・養老律令の編纂過程と唐令との比較、弘仁格式以下の三代格式による法の補正を扱う。律令の注釈書と法解釈の実務を含む。
-
20
班田収授と律令財政 — 租庸調制
班田収授法による口分田の支給と、租・庸・調および雑徭による租税・労役の体系を扱う。正税・出挙など律令国家の財政運営を含む。
-
21
平安時代の官制変容 — 摂関政治と令外官
蔵人所・検非違使など令外官の設置による実務機構の再編と、摂政・関白を中心とする政務運営の変化を扱う。陣定など公卿議定の実態を含む。
-
22
王朝国家体制 — 受領と国衙行政
10世紀以降の地方統治の転換として、受領による国内支配の請負化と国衙機構・在庁官人の展開を扱う。負名体制による徴税方式の変化を含む。
-
23
荘園制の展開 — 寄進地系荘園と不輸・不入
寄進による荘園の形成と、不輸・不入の権を通じた国家的支配からの自立化を扱う。荘園領主の支配機構と荘官の役割を含む。
-
24
鎌倉幕府の統治機構 — 侍所・政所・問注所
将軍と執権の下に置かれた侍所・政所・問注所の機能分担と、評定衆・引付衆による合議制の運営を扱う。京都の朝廷との二元的統治を含む。
-
25
守護・地頭制 — 武家による地方支配
守護の大犯三カ条などの職権と、地頭による荘園・公領の現地支配を扱う。地頭請・下地中分など荘園領主との紛争処理の仕組みを含む。
-
26
御成敗式目と武家裁判 — 中世の法と訴訟制度
御成敗式目の制定意義と武家法としての性格、鎌倉幕府の訴訟手続(所務沙汰・雑務沙汰・検断沙汰)を扱う。道理と先例に基づく裁判運営を含む。
-
27
室町幕府の統治機構 — 管領と守護大名
管領を中心とする幕府中枢の構成と、守護大名の在京と領国支配の両立を扱う。奉行人による訴訟実務と幕府財政の特質を含む。
-
28
荘園公領制の解体 — 守護領国制の展開
半済・守護請を通じた守護による荘園・公領侵食と、室町・戦国期における領国支配体制への移行を扱う。国人層の被官化を含む。
-
29
惣村と自治 — 中世村落の共同体運営
惣村における寄合・村掟・自検断など村民自身による運営の仕組みと、地下請による年貢納入の請負を扱う。一揆の結合原理を含む。
-
30
中世都市の自治 — 堺・博多と町衆
堺の会合衆、博多の年行司など有力商人による都市運営と、京都の町衆による町組の自治を扱う。都市の自由と領主権力の関係を検討する。
-
31
朝鮮半島の古代行政 — 三国と統一新羅の官制
高句麗・百済・新羅の官等制と、統一新羅における中央官府・九州五小京による地方統治を扱う。骨品制と官職就任の関係を含む。
-
32
高麗の行政制度 — 科挙の導入と文班・武班
高麗における唐制を範とした中央官制の整備と、光宗による科挙導入、文班・武班からなる官僚層(両班)の形成を扱う。
-
33
フランク王国の統治 — 伯(グラーフ)制と巡察使
メロヴィング朝・カロリング朝における伯による地方統治と、国王が派遣する巡察使(ミッシ・ドミニチ)による監察を扱う。宮宰の権力伸長を含む。
-
34
カロリング朝の行政 — カピトゥラリアと宮廷機構
カール大帝期の勅令(カピトゥラリア)による統治と、宮廷礼拝堂・書記局を核とした文書行政を扱う。帝国教会政策と統治の関係を含む。
-
35
封建制(レーン制) — 主従関係と統治の分権化
封土の授与と忠誠・軍役の義務からなる封建的主従関係と、それによる公権力の分散を扱う。城主支配(バン領主制)の展開を含む。
-
36
荘園制(マナー) — 西欧中世の農村支配
領主直営地と農民保有地からなるマナーの構造と、賦役・貢納による領主経済、荘園裁判所による在地秩序の維持を扱う。農奴制の法的性格を含む。
-
37
中世イングランドの行政 — シェリフと州(シャイア)制
アングロ・サクソン期に起源をもつ州・ハンドレッドの行政区画と、国王代理人としてのシェリフの徴税・司法機能を扱う。ノルマン征服後の統治の連続性を含む。
-
38
ドゥームズデイ・ブック — 全国検地と徴税台帳
ウィリアム1世が実施した全国的な土地・資産調査の方法と記録内容を扱う。中世国家の情報収集能力と課税基盤把握の到達点として検討する。
-
39
イングランドの財務行政 — 財務府(エクスチェッカー)
チェス盤状の計算台に由来する財務府の会計検査と、パイプ・ロールによる歳入記録を扱う。中世ヨーロッパで最も体系的とされる財務機構の運営を検討する。
-
40
マグナ・カルタと統治 — 課税同意と法の支配の萌芽
1215年の大憲章における国王課税権の制限と自由人の権利保障を扱う。その後の再発布と確認を通じた統治原則としての定着過程を含む。
-
41
身分制議会の起源 — 模範議会と等族会議
イングランドの模範議会、フランスの三部会、ドイツの帝国議会など、課税協賛を軸に形成された身分制議会の成立と機能を扱う。
-
42
中世フランスの王権行政 — バイイ・セネシャル制
フィリップ2世以降の国王役人バイイ・セネシャルによる地方統治と、王領地拡大に伴う行政機構の整備を扱う。プレヴォなど下級役人の機能を含む。
-
43
パリ高等法院 — 中世フランスの司法行政
国王裁判権の中核機関としてのパリ高等法院(パルルマン)の成立と、上訴審としての機能や王令登録の役割を扱う。法服貴族の形成前史を含む。
-
44
神聖ローマ帝国の統治 — 金印勅書と選帝侯
皇帝選挙の手続を定めた金印勅書(1356年)と七選帝侯の地位、帝国議会・帝国クライスによる緩やかな統治構造を扱う。
-
45
中世ドイツの領邦形成 — ラント支配と都市
諸侯によるラント(領邦)支配権の集積と領邦官僚制の萌芽、帝国都市・自由都市の法的地位を扱う。都市同盟(ハンザなど)の運営を含む。
-
46
イタリア都市国家の行政 — コムーネとポデスタ
北・中部イタリアの自治都市(コムーネ)における執政職の変遷と、外部から招聘される行政長官ポデスタの制度を扱う。ギルド政権とシニョリーアへの移行を含む。
-
47
ヴェネツィア共和国の統治 — 評議会制と行政官職
ドージェ(元首)・元老院・大評議会・十人委員会からなる重層的な評議会制と、貴族による官職の輪番的分担を扱う。長期に安定した共和政運営の要因を検討する。
-
48
中世カトリック教会の行政 — 教皇庁と教区制
教皇を頂点とする教皇庁(クーリア)の機構と、大司教区・司教区・小教区による階層的な教会統治を扱う。教皇君主制の行政的側面を検討する。
-
49
教会法と教会裁判 — 聖俗の管轄権関係
グラティアヌス教令集以降の教会法体系と教会裁判所の管轄事項を扱う。叙任権闘争など俗権との管轄争いが統治構造に与えた影響を含む。
-
50
修道院の管理運営 — 会則と所領経営
ベネディクト会則などに基づく修道院内部の職制と規律、広大な所領の経営・記録管理を扱う。クリュニーやシトー会の組織的な修道会運営を含む。
-
51
初期イスラーム国家の統治 — カリフ制の成立
預言者ムハンマド没後の正統カリフ時代からウマイヤ朝に至る統治体制の形成と、征服地の軍営都市(ミスル)を通じた支配を扱う。
-
52
アッバース朝の行政 — ワズィールとディーワーン
宰相(ワズィール)を頂点とする中央行政と、財務・軍務・文書などを所掌する官庁(ディーワーン)の体系を扱う。バリード(駅逓・情報網)の運用を含む。
-
53
イスラーム法と統治 — シャリーアとカーディー
シャリーア(イスラーム法)に基づく裁判を担う法官(カーディー)の任命と職務、統治者による行政裁判(マザーリム)との関係を扱う。ウラマーと国家の関係を含む。
-
54
イクター制 — イスラーム世界の徴税権分与
軍人への俸給に代えて土地の徴税権を分与するイクター制の成立と変遷を扱う。ブワイフ朝・セルジューク朝での展開と西欧封建制との比較を含む。
-
55
オスマン帝国の初期行政 — ティマール制とデヴシルメ
騎士(シパーヒー)への徴税権付与によるティマール制と、キリスト教徒子弟を徴用するデヴシルメによる官僚・軍人養成を扱う。ミッレト制による宗教共同体統治を含む。
-
56
マウリヤ朝の行政 — 『実利論』と官僚統治
古代インドのマウリヤ朝における中央集権的統治と、カウティリヤに帰される『実利論(アルタシャーストラ)』が描く行政・財政・監察の体系を扱う。アショーカ王の勅令碑文を含む。
-
57
古代インドの地方統治 — グプタ朝と村落自治
グプタ朝の州・県による地方行政と、南インドを含む村落評議会(サバー等)による自治的運営を扱う。土地寄進碑文から読み取れる統治実態を含む。
-
58
デリー・スルタン朝の行政 — 北インドのイスラーム統治
13世紀以降の北インドにおけるスルタン権力の統治機構と、イクター制の導入による軍事・徴税の編成を扱う。ヒンドゥー社会との共存の行政的側面を含む。
-
59
東南アジアの古代王権 — マンダラ型統治
アンコール朝やシュリーヴィジャヤなどにみられる、中心の威光が同心円的に及ぶマンダラ型の緩やかな支配構造を扱う。灌漑管理と王権の関係を含む。
-
60
モンゴル帝国の統治 — 千戸制とジャムチ
遊牧民を軍事・行政単位に編成する千戸制と、駅伝制(ジャムチ)による広域帝国の通信・交通管理を扱う。被征服地での在地機構の活用を含む。
-
61
キエフ・ルーシと公国制 — 中世ロシアの統治
リューリク朝諸公による公国分立体制と、『ルースカヤ・プラウダ』にみる法と統治を扱う。モンゴル支配(タタールのくびき)下の徴税と公権力の変容を含む。
-
62
ノヴゴロドの都市自治 — ヴェーチェ(民会)
中世ノヴゴロドにおける民会(ヴェーチェ)による公の招聘・罷免と、ポサードニクなど選任役職による都市運営を扱う。商業都市国家としての統治の特質を検討する。
-
63
北欧の民会と法 — シング制度
ヴァイキング時代から中世スカンディナヴィアにおける民会(シング)での立法・裁判と、アイスランドのアルシングにみる集会統治を扱う。法の朗唱者など口承法の運用を含む。
-
64
中世スカンディナヴィアの王権 — 地方法典と統治の統合
デンマーク・スウェーデン・ノルウェーにおける地方法から王国法への統合と、カルマル同盟に至る王権の行政的基盤を扱う。教会組織との協働を含む。
-
65
アメリカ大陸の古代統治 — インカの行政とキープ
インカ帝国の四分統治(タワンティンスウユ)と十進法的な人民編成、結縄(キープ)による記録管理、ミタ制による労働力徴発を扱う。アステカの貢納体制との比較を含む。
-
66
古代の文書行政 — 粘土板・パピルスと記録管理
楔形文字粘土板やパピルス文書にみる古代国家の行政記録の作成・保管・利用を扱う。文書館の起源と行政における文字使用の意義を検討する。
-
67
中世ヨーロッパの文書行政 — 尚書部(チャンスリー)と証書
国王・教皇の尚書部による証書・特許状の発給実務と、印璽による認証の仕組みを扱う。文書主義の浸透と識字・記録文化の拡大を含む。
-
68
日本古代の文書行政 — 木簡と正倉院文書
木簡による荷札・伝票・召喚状などの実務利用と、正倉院文書にみる帳簿・戸籍・写経所の事務運営を扱う。公式令が定める文書様式と施行手続を含む。
-
69
古代・中世の徴税制度 — 貢納・徭役・徴税請負
現物貢納・労役・貨幣納など多様な租税形態と、徴税請負制の利点と弊害を各文明横断的に扱う。税制と国家の行政能力の関係を検討する。
-
70
古代・中世の貨幣と財政 — 鋳造権と国庫管理
貨幣鋳造権の掌握と改鋳による財政操作、国庫・王室財政の管理機構を扱う。日本の皇朝十二銭や中世ヨーロッパの貨幣領主権を含む。
-
71
戸籍と人口把握 — 古代国家の民衆掌握
中国の戸籍制度や日本の庚午年籍・計帳など、人民を登録し課税・徴兵の基礎とする仕組みを扱う。戸籍の作成手続と偽籍などの限界を含む。
-
72
検地と土地台帳 — 土地把握と課税基盤
田図・検田帳、ドゥームズデイ・ブック、イスラーム世界の土地調査など、土地の測量・登録による課税基盤の把握を横断的に扱う。
-
73
古代・中世の軍事行政 — 徴兵と軍団編成
ローマ軍団、律令制の軍団・防人、府兵制など、兵員の徴発・編成・補給を支える行政の仕組みを扱う。傭兵制への移行と財政負担の関係を含む。
-
74
駅伝制と交通行政 — 道路・駅・逓送
ローマ街道、律令制の駅制・伝馬、ペルシアやモンゴルの駅伝網など、国家による道路整備と公用通信の制度を扱う。関の設置と通行管理を含む。
-
75
都城制と首都行政 — 計画都市の統治
長安城や平城京・平安京にみる条坊制の都市計画と、京職など首都を管理する行政機構を扱う。市の管理と治安維持の仕組みを含む。
-
76
古代・中世の司法行政 — 裁判制度と刑罰
神判・雪冤から証拠・証文主義への移行、裁判機関の分化と刑罰体系を横断的に扱う。行政と司法が未分化な統治構造の特質を検討する。
-
77
官僚の養成と教育 — 大学寮・国子監と試験
中国の国子監、日本の大学寮・紀伝道など官吏養成機関の教育内容と任用試験を扱う。中世ヨーロッパの大学が法曹・聖職官僚の供給源となった過程を含む。
-
78
位階制と官位 — 身分秩序と官職体系
位階と官職の対応(官位相当制)や昇進の仕組み、爵位・勲位による身分編成を扱う。冠位十二階から律令位階制への展開を含む。
-
79
古代・中世の監察制度 — 御史台と巡察
中国の御史台による官僚監察、日本の弾正台や巡察使、フランク王国の巡察使など、官僚の不正を糺す監察機構を横断的に扱う。
-
80
宮廷と家政機関 — 家産制的統治の構造
君主の家政と国家行政が未分離な家産制的統治の構造を扱う。日本の家司・政所、ヨーロッパの宮宰・侍従など家政職員が公的機能を担う過程を含む。
-
81
古代・中世の外交 — 冊封体制と使節
東アジアの冊封・朝貢体制における外交文書と使節の往来、遣唐使などの派遣実務を扱う。ヨーロッパ中世の使節・条約慣行との比較を含む。
-
82
辺境統治 — 都護府・辺境伯と防衛線
唐の都護府、ローマのリメス(防衛線)、カロリング朝の辺境伯領、日本の大宰府・鎮守府など、辺境の軍事・行政を統合した統治機構を扱う。
-
83
被征服民の統治 — 属国・朝貢と間接支配
征服地の在地支配層を温存する間接統治や、属国・朝貢関係による緩やかな支配を扱う。ローマの同盟市やモンゴルの分封など多様な統合方式を比較する。
-
84
市場と度量衡の管理 — 経済統制の行政
律令制の東西市司、イスラーム都市のムフタスィブ(市場監督官)など、市場・価格・度量衡を管理する行政を扱う。品質検査と商業秩序の維持を含む。
-
85
治水・灌漑と公共事業 — 水利行政と労働力動員
大河川流域の治水・灌漑を支える行政組織と、労役による大規模公共事業の管理を扱う。中国の水利行政や中世日本の用水相論の処理を含む。
-
86
飢饉対策と備蓄 — 義倉・常平倉と救済行政
義倉・常平倉による穀物備蓄と価格調節、飢饉時の賑給など古代・中世国家の災害・飢饉対応を扱う。備蓄制度の実効性とその衰退を含む。
-
87
救済と福祉の前史 — 施療院と宗教的慈善
悲田院・施薬院やヨーロッパの施療院(ホスピタル)、イスラームのワクフ(寄進財産)など、宗教を基盤とする救済事業の運営を扱う。公的福祉の前史として検討する。
-
88
ギルドと職業規制 — 同業組合と都市行政
中世ヨーロッパの商人ギルド・手工業ギルドによる営業規制と品質管理、都市行政への参画を扱う。日本の座との比較を含む。
-
89
祭政関係 — 宗教と国家統治
神祇官による国家祭祀、王権の宗教的正当化、聖俗権力の分立と協働など、宗教が統治機構に組み込まれる諸形態を横断的に扱う。
-
90
法典編纂の比較 — ハンムラビ法典からザクセンシュピーゲルまで
ハンムラビ法典、ローマ法大全、唐律、御成敗式目、ザクセンシュピーゲルなど古代・中世の代表的法典の編纂目的と統治上の機能を比較する。
-
91
支配の類型論 — ウェーバーの家産制・封建制概念
マックス・ウェーバーの支配の三類型と家産制・封建制概念を用いた前近代統治の分析枠組みを扱う。近代官僚制論から遡って前近代を捉える方法の意義と限界を含む。
-
92
比較封建制論 — 日欧封建制の比較研究
日本とヨーロッパの封建制を比較する研究史を扱う。主従制・封土・裁判権の対応関係をめぐる議論と、封建制概念自体への批判的再検討を含む。
-
93
国制史の方法 — 法制史・行政史の交差
国家の統治構造を法・制度・実態の三面から捉える国制史(憲政史)の方法論を扱う。制度の条文と運用実態の乖離をどう分析するかを検討する。
-
94
出土文字資料と行政史 — 木簡・簡牘研究の展開
日本の木簡や中国の簡牘・敦煌文書など出土文字資料による行政実務の復元を扱う。文献史料では見えない末端行政の解明という研究上の意義を含む。
-
95
中世から近世への移行 — 主権国家形成論
分権的な中世的統治から集権的な近世国家への移行を扱う。租税国家化・常備軍・官僚制の整備を指標とする国家形成論と、その古代・中世からの連続性を検討する。
-
96
公と私の境界 — 前近代統治における公権力論
官職の私有化・売官・徴税請負など、前近代における公権力と私的利益の未分離を扱う。「公」概念の東西比較と近代的公私区分の成立前史を検討する。
-
97
デジタル人文学と制度史 — 史料データベースと計量分析
古文書・碑文・官人データのデータベース化と、ネットワーク分析・GISなどを用いた前近代統治の計量的研究を扱う。史料のデジタル公開が研究に与える影響を含む。
-
98
行政史研究の史料論 — 古文書学とアーカイブズ学
古文書の様式・伝来の分析(古文書学)と、行政記録の生成・保存の文脈を重視するアーカイブズ学の視点から、行政制度史の史料的基盤を扱う。
-
99
旧分類・歴史的経緯 — 退避枠archive
分類体系の変更に伴い旧分類から移された項目や、本区画の編成の歴史的経緯を保存するための退避枠。