-
00
公共政策・行政学 — 公共政策学発展史(政策科学の登場) 概要
公共政策・行政学分野の公共政策学発展史(政策科学の登場)領域の概要と入門ガイド。官房学から政策科学の提唱、政策過程研究、ガバナンス論に至る学問史の全体像を示す。
-
01
政策科学の提唱 — ラスウェルと『政策科学』(1951)
ラーナーとラスウェルが編んだ『政策科学』により政策志向の学際的学問構想が打ち出された経緯を扱う。政策過程の知識と政策過程における知識という二重の課題設定を検討する。
-
02
政策科学の理念 — 民主主義の政策科学と価値志向
ラスウェルが掲げた「民主主義の政策科学」の理念と、人間の尊厳の実現という価値志向を検討する。文脈性・問題志向性・方法多様性という政策科学の三特徴を扱う。
-
03
政策過程の段階モデル — ラスウェルの決定過程七機能と政策サイクル論
ラスウェルの決定過程七機能に始まる段階モデルの形成と、課題設定から評価・終了に至る政策サイクル論への発展を扱う。段階モデルへの批判と教科書的定着の両面を検討する。
-
04
行政学の成立前史 — 官房学とシュタイン行政学
近世ドイツ・オーストリアの官房学(カメラリズム)と19世紀のシュタイン行政学を、政策・行政研究の前史として位置づける。国家学の伝統がのちの行政学に残した影響を検討する。
-
05
アメリカ行政学の誕生 — ウィルソン「行政の研究」と政治行政二分論
ウッドロー・ウィルソンの論文「行政の研究」(1887)とグッドナウらによる政治行政二分論の成立を扱う。猟官制批判と行政の科学化要求という時代背景を検討する。
-
06
科学的管理法と行政 — テイラー主義と能率運動の影響
テイラーの科学的管理法が行政研究に与えた影響と、20世紀初頭の能率運動・市政改革運動を扱う。ニューヨーク市政調査会などによる行政調査の制度化を検討する。
-
07
正統派行政学 — ギューリックのPOSDCORBと組織原理論
ギューリックとアーウィックの『管理科学論集』に代表される正統派行政学の組織原理論を扱う。POSDCORBに集約される管理機能論とブラウンロー委員会報告への結実を検討する。
-
08
政治行政二分論への批判 — 政治行政融合論への転回
ニューディール期の行政国家化を背景に、アップルビーらが展開した政治行政融合論を扱う。行政の政治性の承認が政策研究への道を開いた過程を検討する。
-
09
サイモンの行政行動論 — 限定合理性と意思決定論の革新
ハーバート・サイモン『経営行動』による行政原理批判と意思決定論の導入を扱う。限定合理性と満足化基準の概念が政策研究にもたらした転換を検討する。
-
10
行動科学革命 — 政治学・行政学への行動論的アプローチ
1950年代の行動論革命が政治学・行政学に与えた影響と、経験的・計量的研究の拡大を扱う。のちの脱行動論主義と政策志向への回帰もあわせて検討する。
-
11
リンドブロムの漸増主義 — 「泥沼を切り抜ける科学」と多元的相互調節
リンドブロムの論文「泥沼を切り抜ける科学」(1959)に始まるインクリメンタリズム(漸増主義)の理論を扱う。断片的漸進主義と多元的相互調節による決定の擁護論を検討する。
-
12
合理的総覧主義 — 総合的合理性モデルとその限界の議論
目標設定・代替案網羅・帰結予測・最適選択からなる合理的総覧主義(シノプティック)モデルを扱う。情報・計算能力の制約をめぐる合理モデル批判の系譜を検討する。
-
13
混合走査モデル — エツィオーニによる合理主義と漸増主義の統合
エツィオーニが提唱した混合走査(ミックスド・スキャニング)モデルを扱う。根本的決定と漸増的決定を区別し、合理モデルと漸増主義の折衷を図った理論構成を検討する。
-
14
ドロアの政策科学構想 — 最適モデルとメタ政策決定
イェヘツケル・ドロアによる政策科学の体系化構想と最適モデルを扱う。政策決定システム自体を改善するメタ政策決定の概念と超合理性の位置づけを検討する。
-
15
システム分析とランド研究所 — 冷戦期の政策分析技法の発展
ランド研究所を中心に発展したシステム分析と冷戦期の国防政策研究を扱う。軍事分野で磨かれた分析技法が民生政策分野へ移転していく過程を検討する。
-
16
PPBS — 計画事業予算制度の導入と挫折
マクナマラ国防長官の下で導入され連邦政府全体に拡大したPPBS(計画事業予算制度)を扱う。その理念・仕組みと、1971年の廃止に至る挫折の要因分析を検討する。
-
17
費用便益分析の制度化 — 政策評価技法の系譜
治水事業評価に起源をもつ費用便益分析が政策評価の標準技法として制度化される過程を扱う。割引率や便益計測をめぐる方法論上の論争史を検討する。
-
18
オペレーションズ・リサーチ — 軍事研究から公共政策への応用
第二次世界大戦期に発展したオペレーションズ・リサーチ(OR)と、その公共部門への応用を扱う。線形計画法や待ち行列理論など定量的手法の政策分析への導入を検討する。
-
19
「偉大な社会」と政策研究 — 1960年代アメリカの社会政策実験
ジョンソン政権の「偉大な社会」計画と貧困戦争が政策研究に与えた影響を扱う。大規模社会政策の展開が政策分析需要と評価研究を生み出した過程を検討する。
-
20
政策評価研究の成立 — 社会実験とプログラム評価の系譜
キャンベルの実験・準実験デザイン論に代表されるプログラム評価研究の成立を扱う。負の所得税実験など大規模社会実験の経験と評価専門職の形成を検討する。
-
21
政策実施研究の登場 — プレスマン=ウィルダフスキー『実施』
プレスマンとウィルダフスキーの『実施』(1973)がオークランド事業の失敗分析から切り開いた実施研究を扱う。決定と実施のギャップという問題設定の意義を検討する。
-
22
実施研究の展開 — トップダウン・ボトムアップ論争
実施研究におけるトップダウン・アプローチとボトムアップ・アプローチの対立と統合の試みを扱う。実施構造や現場裁量への注目が理論に与えた影響を検討する。
-
23
政策終了・政策変容研究 — 政策サイクル後半段階への注目
政策終了(ターミネーション)や政策承継・政策変容を対象とする研究の系譜を扱う。廃止の政治的困難さと政策の慣性をめぐる分析枠組みを検討する。
-
24
アジェンダ設定研究 — コブ=エルダーと問題の社会的構築
コブとエルダーによるアジェンダ設定研究の成立と、社会問題が政府課題へ転化する過程の理論化を扱う。争点拡大戦略や体制アジェンダ・制度アジェンダの区別を検討する。
-
25
キングダンの政策の窓モデル — 多元的流路モデルの成立
キングダン『アジェンダ・代替案・公共政策』が提示した問題・政策・政治の三つの流れと政策の窓のモデルを扱う。ゴミ箱モデルからの理論的系譜と政策起業家概念を検討する。
-
26
アリソンの決定分析 — キューバ危機と三つのモデル
アリソン『決定の本質』によるキューバ・ミサイル危機の分析を扱う。合理的行為者・組織過程・政府内政治という三モデルが政策決定研究に与えた影響を検討する。
-
27
官僚制研究の系譜 — ウェーバー官僚制論から官僚行動論へ
ウェーバーの官僚制論とマートンらによる官僚制の逆機能研究、ダウンズらの官僚行動論への展開を扱う。官僚制理解の変遷が政策研究に与えた基盤的影響を検討する。
-
28
公共選択論の登場 — ブキャナン=タロックと政治の経済学
ブキャナンとタロック『合意の計算』に始まる公共選択論の成立を扱う。政治過程への経済学的分析の適用と、レントシーキング論など政策研究への含意を検討する。
-
29
ニスカネンの官僚制モデル — 予算最大化仮説と官僚制批判
ニスカネンの予算最大化官僚モデルとその後の修正・批判を扱う。官僚の効用関数をめぐる論争と、行政改革論への実践的影響を検討する。
-
30
プリンシパル・エージェント理論 — 委任と統制の政策分析への応用
本人代理人理論を用いた政治家と官僚、政府と実施機関の関係分析の系譜を扱う。情報の非対称性とエージェンシー・スラックをめぐる制度設計論を検討する。
-
31
新制度論の展開 — 歴史的・合理的選択・社会学的制度論
1980年代以降の新制度論の三潮流(歴史的制度論・合理的選択制度論・社会学的制度論)を扱う。制度概念の再興が政策研究の分析枠組みに与えた影響を検討する。
-
32
経路依存性と政策発展 — 歴史的制度論による政策史分析
経路依存性・自己強化・決定的分岐点といった概念による政策発展の歴史分析を扱う。ピアソンらによる福祉国家縮減研究など代表的応用例を検討する。
-
33
断続均衡モデル — バウムガートナー=ジョーンズの政策変動論
バウムガートナーとジョーンズによる断続均衡理論を扱う。政策イメージと政策独占の概念により、長期の安定と急激な政策変動を統一的に説明する枠組みを検討する。
-
34
唱道連合フレームワーク — サバティエによる政策過程理論
サバティエとジェンキンス=スミスが構築した唱道連合フレームワーク(ACF)を扱う。信念体系を共有する連合間の競争と政策志向学習による政策変化の説明を検討する。
-
35
政策ネットワーク論 — 下位政府・鉄の三角形からネットワーク分析へ
鉄の三角形や下位政府論からイシュー・ネットワーク、政策共同体論へと展開した政策ネットワーク研究を扱う。英米における概念の系譜と類型論を検討する。
-
36
コーポラティズム論 — 利益媒介システムと政策形成
シュミッターらによるネオ・コーポラティズム論と、労使政の協調による政策形成の研究を扱う。多元主義との対比と各国比較研究の蓄積を検討する。
-
37
多元主義論争 — ダールと権力構造をめぐる論争
ダール『統治するのはだれか』に代表される多元主義と、エリート論との地域権力構造論争を扱う。権力の経験的研究が政策決定研究に与えた方法的影響を検討する。
-
38
権力の多次元論 — 非決定とルークスの三次元的権力観
バクラックとバラツの非決定権力論、ルークスの三次元的権力観を扱う。争点化を抑止する権力への注目がアジェンダ研究に与えた理論的基盤を検討する。
-
39
政策分析専門職の成立 — アメリカ公共政策大学院の制度化
1960〜70年代のアメリカにおける公共政策大学院の設立と政策分析専門職の形成を扱う。行政学教育から政策分析教育への重心移動と専門職団体の成立を検討する。
-
40
シンクタンクの発展 — 政策研究機関と政策市場の形成
ブルッキングス研究所などに始まるシンクタンクの発展と政策アイデア市場の形成を扱う。契約研究型・唱道型など類型の変遷と政策過程への影響を検討する。
-
41
政策志向学習 — 政策学習と教訓導出の理論
ヘクロの社会的学習論以降の政策学習研究を扱う。学習の主体・対象・程度による類型論と、政策変化の説明要因としての学習概念の展開を検討する。
-
42
政策移転・政策波及研究 — 政策アイデアの国際的伝播
政策移転・レッスンドローイング・政策拡散の研究系譜を扱う。自発的移転から強制的移転までの類型と、国際比較による波及メカニズムの分析を検討する。
-
43
比較公共政策研究の成立 — 「政治が政策を決めるか」論争
1960年代以降の比較公共政策研究の成立と、社会経済要因と政治要因のどちらが政策を規定するかをめぐる決定要因論争を扱う。計量的な州間・国家間比較の系譜を検討する。
-
44
福祉国家論の展開 — エスピン=アンデルセンと政策レジーム論
福祉国家発展の理論と、エスピン=アンデルセン『福祉資本主義の三つの世界』によるレジーム類型論を扱う。政策体系を類型化して比較する方法の確立を検討する。
-
45
規制研究の系譜 — 規制の政治経済学と規制緩和論
スティグラーの規制の経済理論や規制の虜論から規制緩和・規制改革論への展開を扱う。社会的規制と経済的規制の区別と規制国家論の登場を検討する。
-
46
政府の失敗論 — 市場の失敗論との対抗と政策含意
市場の失敗を根拠とする政府介入論に対し、ウルフらが提示した非市場の失敗(政府の失敗)論を扱う。介入の限界を織り込んだ政策設計論への影響を検討する。
-
47
新自由主義と政策思想 — 1980年代の政府縮小論の台頭
ハイエクやフリードマンの思想を背景に、サッチャー・レーガン期に台頭した政府縮小・民営化の政策思想を扱う。政策研究の課題設定に与えた転換的影響を検討する。
-
48
NPM(新公共管理) — 1980〜90年代行政改革の国際潮流
フッドが命名したNPM(新公共管理)の理論的要素と、英国・ニュージーランド等の改革実践を扱う。市場メカニズムと業績管理の導入が行政・政策研究に与えた影響を検討する。
-
49
NPM批判とポストNPM — 統合・調整への揺り戻し
NPMがもたらした断片化への批判と、ジョインドアップ・ガバメントやホール・オブ・ガバメント論などポストNPM改革の系譜を扱う。行政改革思想の振り子的変遷を検討する。
-
50
ガバナンス論の登場 — 「政府から統治へ」の視座転換
ローズらによる「政府なきガバナンス」論以降のガバナンス概念の興隆を扱う。国家中心の政策研究から多主体間の相互作用への視座転換の意義と混乱を検討する。
-
51
ネットワーク・ガバナンス — 協働型統治の理論化
自己組織的ネットワークによる統治と、そのメタガバナンス(ネットワーク管理)の理論を扱う。協働ガバナンス研究の枠組み化と実証研究の蓄積を検討する。
-
52
新公共サービス論 — デンハート夫妻によるNPM批判
デンハート夫妻が提唱した新公共サービス(NPS)論を扱う。「舵取りより奉仕を」の理念と、市民性・公共の利益を中心に据える行政観の系譜を検討する。
-
53
公共価値論 — ムーアの公共価値創造論とその展開
ムーア『公共価値の創造』に始まる公共価値論と戦略的トライアングルの枠組みを扱う。NPM後の公共部門マネジメント論・政策評価論への影響を検討する。
-
54
実証主義政策分析への批判 — 政策科学の危機論争
1970〜80年代に提起された実証主義的政策分析への批判と「政策科学の危機」をめぐる論争を扱う。技術官僚的分析の限界と価値問題の再浮上を検討する。
-
55
ポスト実証主義の政策分析 — 解釈的アプローチの台頭
ポスト実証主義に立つ政策研究の展開と、意味・言説・実践への注目を扱う。ヤノウらの解釈的政策分析が方法論に与えた転換を検討する。
-
56
議論的転回 — フィッシャー=フォレスターと政策議論の分析
フィッシャーとフォレスター編『政策分析と計画における議論的転回』に代表される議論的転回を扱う。政策形成を論証と説得の実践として捉える研究潮流を検討する。
-
57
熟議民主主義と政策 — 参加型・熟議型政策形成の理論
熟議民主主義理論の政策研究への導入と、市民陪審・討論型世論調査などミニパブリックスの実験を扱う。参加型政策分析の理論と実践の系譜を検討する。
-
58
政策フレーミング研究 — レイン=ショーンとフレーム分析
レインとショーンによるフレーム論と、政策論争を枠組みの対立として分析する研究を扱う。フレーム・リフレクションによる論争解決の構想を検討する。
-
59
社会構築主義と政策設計 — シュナイダー=イングラムの対象集団論
シュナイダーとイングラムによる対象集団の社会的構築論を扱う。政策が集団像を形成し民主主義に影響するという政策デザインの規範的分析を検討する。
-
60
ナラティブ政策分析 — 物語論的アプローチの発展
ローによるナラティブ政策分析と、その後のナラティブ政策フレームワーク(NPF)の展開を扱う。政策物語の構造分析を計量化する試みまでの系譜を検討する。
-
61
政策デザイン研究 — 政策設計論の成立と再興
1980年代に成立し2010年代に再興した政策デザイン研究の系譜を扱う。設計空間・政策ミックス・デザイン思考の導入など理論的展開を検討する。
-
62
政策手段の類型論 — フッドのNATOモデルと手段選択研究
フッドが提示した情報・権威・財源・組織(NATO)による政策手段類型論を扱う。規制・補助・情報提供など手段選択の政治と研究史を検討する。
-
63
エビデンスに基づく政策形成 — EBPMの国際的展開
英国ブレア政権の「モダナイジング・ガバメント」以降に広がったエビデンスに基づく政策形成(EBPM)を扱う。エビデンス階層論とその批判、各国での制度化を検討する。
-
64
ランダム化比較試験と政策 — 政策実験の再興
2000年代以降のランダム化比較試験(RCT)の政策分野への普及と開発経済学における実験的転回を扱う。社会実験の歴史的先例との連続と断絶を検討する。
-
65
行動公共政策 — ナッジと行動経済学の政策応用
セイラーとサンスティーン『実践行動経済学』以降のナッジ論と行動インサイトチームの設立など制度化の動きを扱う。リバタリアン・パターナリズムをめぐる論争を検討する。
-
66
社会指標運動と政策情報 — 政策指標研究の系譜
1960年代の社会指標運動から近年のウェルビーイング指標・SDGs指標に至る政策情報の系譜を扱う。指標が政策課題設定と評価に果たす役割を検討する。
-
67
未来研究と政策 — フォーサイト・シナリオ分析の系譜
デルファイ法やシナリオ・プランニングなど未来研究の技法と政策形成への応用史を扱う。技術予測から政策フォーサイトの制度化までの展開を検討する。
-
68
リスク社会論と政策 — リスク規制研究の発展
ベックのリスク社会論とリスク規制・リスクガバナンス研究の発展を扱う。予防原則をめぐる論争とリスク評価・リスク管理の分離原則を検討する。
-
69
「厄介な問題」概念 — リッテル=ウェバーと計画理論への衝撃
リッテルとウェバーが提起した「厄介な問題(wicked problems)」概念を扱う。定式化不能な政策問題の性質論が政策分析と計画理論に与えた長期的影響を検討する。
-
70
計画理論の展開 — 総合計画批判から協働型プランニングへ
合理的総合計画モデルへの批判と、アドボカシー・プランニングやコミュニカティブ・プランニングへの展開を扱う。計画理論と政策科学の相互影響を検討する。
-
71
都市政策研究の系譜 — 都市問題と政策科学の接点
都市再開発・住宅・貧困など都市問題を対象とする政策研究の発展を扱う。都市レジーム論や成長マシン論など都市政治研究との接合を検討する。
-
72
政府間関係論 — 連邦制・地方分権と政策研究
ライツの政府間関係論やロウズの権力依存モデルなど、中央地方関係の理論と政策研究への影響を扱う。財政連邦主義と補完性原理をめぐる議論を検討する。
-
73
ローカル・ガバナンス研究 — 地方自治と政策形成の理論
地方政府研究からローカル・ガバナンス研究への展開を扱う。都市間競争・住民参加・広域連携など地方レベルの政策形成をめぐる理論の変遷を検討する。
-
74
街頭官僚制論 — リプスキーと第一線職員研究
リプスキー『行政サービスのディレンマ』が提起したストリートレベル官僚制論を扱う。第一線職員の裁量が事実上の政策を形成するという視角の影響を検討する。
-
75
予算過程研究の系譜 — ウィルダフスキーと予算の政治学
ウィルダフスキー『予算過程の政治学』に始まる予算研究を扱う。漸増主義的予算理論とその後の批判、予算改革の反復という研究史を検討する。
-
76
政策評価制度の国際展開 — GPRAと業績測定改革
アメリカのGPRA(政府業績成果法)をはじめとする各国の業績測定・評価制度の展開を扱う。業績パラドックスなど制度運用上の課題研究を検討する。
-
77
日本における政策研究の受容 — 行政学から公共政策学への展開
戦後日本の行政学の発展と、1970年代以降の政策科学・公共政策学の受容過程を扱う。日本の学界における政策研究の制度化と独自の展開を検討する。
-
78
日本の公共政策大学院 — 専門職教育の制度化
2000年代の専門職大学院制度創設に伴う日本の公共政策大学院の設立と展開を扱う。政策専門職教育のカリキュラムと人材輩出をめぐる課題を検討する。
-
79
日本の政策評価制度 — 政策評価法と行政改革の系譜
中央省庁等改革を経て2002年に施行された行政機関政策評価法(政策評価法)の成立過程と運用を扱う。事業仕分けやEBPM推進など評価をめぐる制度変遷を検討する。
-
80
審議会と政策形成 — 日本型政策過程研究の蓄積
審議会・諮問機関を通じた日本の政策形成の研究蓄積を扱う。官僚優位論と政党優位論の論争など、日本政治研究における政策過程分析の系譜を検討する。
-
81
政策共同体と族議員研究 — 日本の政策過程分析の展開
族議員・政策共同体・省庁間関係など日本の政策過程を対象とした実証研究の系譜を扱う。パターン化された多元主義など日本型多元主義論の展開を検討する。
-
82
欧州における政策研究 — 欧州統合と多層ガバナンス論
EU研究から生まれた多層ガバナンス論と欧州化研究を扱う。欧州統合が政策研究にもたらした超国家レベルの分析枠組みの発展を検討する。
-
83
国際機関と政策知識 — OECD・世界銀行による政策アイデア普及
OECDや世界銀行などの国際機関が政策指標・レビュー・勧告を通じて政策アイデアを普及させる役割を扱う。知識機関としての国際機関研究の系譜を検討する。
-
84
グローバル公共政策 — 越境課題と国際政策協調の研究
気候変動や感染症など越境的政策課題を対象とするグローバル公共政策研究を扱う。国際レジーム論・グローバルガバナンス論と政策研究の接合を検討する。
-
85
政策能力研究 — 政府の分析能力・政策形成能力論
政府の政策能力(ポリシー・キャパシティ)を分析・運営・政治の各次元で捉える研究を扱う。能力の空洞化と再構築をめぐる各国の議論を検討する。
-
86
政策助言システム — 政策アドバイスの供給構造研究
政府内外の助言主体からなる政策助言システム(ポリシー・アドバイザリー・システム)の研究を扱う。助言の外部化・政治化が政策の質に与える影響を検討する。
-
87
科学技術と政策 — 科学的助言と科学技術社会論の接点
科学的助言の制度史と、科学技術社会論(STS)が政策研究にもたらした視角を扱う。トランスサイエンス概念や科学と政策の境界作業の研究を検討する。
-
88
専門知と民主主義 — テクノクラシー批判の系譜
テクノクラシー(専門家支配)への批判と専門知・市民知の関係をめぐる論争史を扱う。政策科学が当初から抱えてきた専門性と民主性の緊張を検討する。
-
89
政策の失敗研究 — 政策失敗の分析枠組み
大規模な政策失敗の事例研究と、失敗の定義・次元をめぐる理論的検討を扱う。計画の失敗・実施の失敗・政治的失敗などの類型論と教訓化の方法を検討する。
-
90
政策成功の研究 — 成功事例分析とベストプラクティス論
政策の成功を定義し評価する研究枠組みと、ベストプラクティスの同定・移転をめぐる議論を扱う。成功の多元的基準と時間軸の問題を検討する。
-
91
ジェンダーと公共政策 — フェミニスト政策研究の発展
フェミニスト視点からの政策研究とジェンダー主流化の国際的展開を扱う。政策の中立性神話への批判とジェンダー予算など分析手法の発展を検討する。
-
92
環境政策研究の成立 — 持続可能性と政策科学
1970年代の環境問題の政策課題化以降に成立した環境政策研究の系譜を扱う。持続可能な発展概念と環境政策統合が政策研究に与えた影響を検討する。
-
93
デジタル・ガバメント研究 — 電子政府からAI行政への展開
電子政府研究からデジタル・ガバナンス、アルゴリズムによる行政決定の研究に至る展開を扱う。デジタル時代の政策過程と説明責任をめぐる新しい論点を検討する。
-
94
実験主義ガバナンス — 反復学習型統治の理論
サベルらが提唱した実験主義ガバナンス論と、暫定目標・現場裁量・相互評価による反復学習型の統治構想を扱う。EU統治研究などでの応用を検討する。
-
95
複雑系と公共政策 — 複雑適応系アプローチの導入
複雑系科学の概念を政策研究に導入する試みを扱う。非線形性・創発・適応の視点からの政策システム理解と、その方法論的課題を検討する。
-
96
政策分析と倫理 — 価値・規範をめぐる政策科学の自己省察
政策分析における価値判断の位置づけと分析者の倫理をめぐる議論を扱う。効率基準への偏重批判と衡平・正義を組み込む分析枠組みの模索を検討する。
-
97
解釈的政策分析の方法論 — 質的研究法と政策研究
事例研究・エスノグラフィー・言説分析など質的方法の政策研究への適用史を扱う。方法論多元主義をめぐる論争と質と量の統合の試みを検討する。
-
98
政策研究の学術制度化 — 学会・学術誌の発展史
政策研究分野の学会・専門誌の設立と発展を扱う。日本公共政策学会の設立など、学術コミュニティの制度化が研究の蓄積様式に与えた影響を検討する。
-
99
旧分類・歴史的経緯 — 政策科学成立以前の区分と分類変更の記録archive
本区画の旧分類体系と分類変更の経緯を保存する退避枠。政策科学成立以前の行政学・国家学的な区分に属した項目の記録を扱う。